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渋谷ヒカリエ隣に「スナック横丁」 トレーラーを店舗に、再開発地で実証

「渋谷 スナック横丁」入り口(イメージ)

「渋谷 スナック横丁」入り口(イメージ)

 複数のトレーラーハウスをスナックに見立ててママたちが接客する飲食・交流空間「渋谷スナック横丁」が12月上旬、渋谷ヒカリエに隣接する再開発着手までの暫定利用地(渋谷区渋谷2)にオープンする。

横丁にはスナックのママたちも(イメージ)

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 東急(南平台町)と東急レクリエーション(桜丘町)が事業主体となり、日本各地のスナック文化を発信してきたオンラインスナック横丁文化(千代田区)が企画・監修・運営設計を手がける。

 期間限定の「横丁」となるのは、オフィスワーカーや観光客、インバウンドなども行き交う「渋谷二丁目22地区」の敷地内。これまで駐車場などとして利用されてきた場所で、再開発事業が本格着手するまでの遊休期間を活用し、渋谷の夜の新たな来街動機や街の回遊性を高める「にぎわいの実証フィールド」として位置づける。同地区は2025年8月に都市計画決定が告示され、2031年度の完工に向けて計画が進む。東急の広報担当者によると、全体スケジュールに変更はないという。

 会場には、岡山県で組み立てを進めたという「スナック仕様」のトレーラーハウス4台を設置し、ネオンサインがともる路地のような横丁空間を創出する。

 企画・監修を担うのは、全国1400軒以上のスナックを巡り「スナ女」としても知られる五十嵐真由子さんが社長を務めるオンラインスナック横丁文化。東急の常務執行役員で東急レクリエーション社長の木村知郎と五十嵐さんが討論番組で共演した際、渋谷のナイトタイムエコノミーの活性化やソフト面のまちづくりについて意気投合したことがプロジェクト発足の契機となった。東急グループが進める再開発の中で、「これからの街に必要なのは、人と人とのリアルなコミュニケーション」という共通認識の下、昭和から続くスナックの温かみと文化的な価値に着目した。

 移動が容易なトレーラーハウスを採用した背景には、暫定活用としての柔軟性に加え、プロジェクト終了後に東急が手がける別の再開発エリアや遊休地に移設し、継続的に稼働させる狙いもあるという。「単なる空地としてではなく、渋谷の夜に新たなにぎわいを生み出す場としてプロジェクトを立ち上げた。トレーラーハウスで展開することで場所の移転や他事業に転換できるため、今後の再開発エリアでの活用につなげ、地域に愛される盛り場をつくっていきたい」と狙いを明かす。

 五十嵐さんによると、出店する4台のうち3台はスナック横丁の常設店舗として約2年間営業する予定。残る1台はコラボレーションや企画専用のポップアップ枠として運用する。五十嵐さんが全国のママたちとのネットワークからセレクトした顔ぶれが集結し、若者や訪日外国人にも間口を広げた「ネオスナック」のほか、渋谷の街で長年親しまれてきたベテランママによる2号店、名物のカレーで知られる「渋谷の実力派スナック」が入居する。企画枠の4台目では、金沢など地方自治体と連携した特産PRスナックや、企業コラボ、SHIBUYA109のショップスタッフがママを務める特別企画などを計画し、多様な担い手がカウンターに立つ予定。

 木村常務執行役員は「スナックは昭和から続く日本独特の文化であり、私自身も若い頃に育てられた。現在のスナックは、ノスタルジーだけでなく多様な世代や国籍を超えて人々を結び付ける場へと進化している。Z世代や訪日外国人を含む幅広い方々にリアルコミュニケーションの場として楽しんでいただける新たなナイトエンターテインメントとして発信し、夜のにぎわい創出とナイトタイムエコノミーの発展につなげたい」と期待を込める。

 五十嵐さんは「スナックはお酒を飲むだけでなく、カウンター越しの会話や偶然隣り合った人との乾杯から温かなつながりが生まれる日本独自のカルチャー。どこへでも移動できるトレーラーであっても、そこにママがいれば自然とコミュニケーションが成立する。渋谷をよく知る、うってつけのママたちと共に、若い世代にもスナックの魅力を届けていきたい」と意気込む。

 終了時期について、東急側は「今後の再開発事業の進捗(しんちょく)状況を鑑みながら柔軟に検討していく予定だが、期間限定だからこそ生み出せる熱量やコミュニティー形成を大切に運営し、『今の渋谷』を凝縮した体験を届けたい」としている。

 開業は12月上旬を予定。営業時間や各店舗の詳細などは今後、順次発表する。