プレスリリース

ホロラボ、西松建設と共同開発の「XRドローン作業支援・空撮映像への3Dモデル重畳システム」を大型アップデート

リリース発行企業:株式会社ホロラボ

情報提供:

株式会社ホロラボ(東京都品川区、代表取締役CEO:中村 薫、以下「ホロラボ」)は、西松建設株式会社(東京都港区、代表取締役社長 細川 雅一、以下「西松建設」)との共同研究として進めている、ドローンの空撮映像への3Dモデル(CIMモデル)リアルタイム重畳および、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)連携による施工可視化・ドローン操縦支援技術について、2024年4月の発表から大幅な機能拡充と技術的アップデートを実施したことをお知らせいたします。

アップデートの背景と川内沢ダムでの継続的な実証実験
ホロラボと西松建設は、BIM/CIMなどのデジタル情報とリアルな現場を融合する「XR施工管理プラットフォーム」の実現を目指し、共同開発を進めてまいりました。

>前回のリリース 
ホロラボ・西松建設 XRを活用したドローン作業支援と空撮映像への3Dモデル重畳技術を開発(2024年4月18日公開)

本システムは、全地球航法衛星システム(GNSS)による位置情報や、ドローン(DJI Mavic 3 Enterprise)の姿勢情報・カメラ角度情報を活用し、マーカーを必要とせずにリアルタイムで3Dモデルを重畳できることを特徴としています。



本技術の実用化に向け、宮城県名取市で西松建設が施工中の「川内沢ダム」建設現場において、2023年から2026年の期間にわたり、実際の施工プロセスに合わせた継続的な実証実験を実施してきました。広大な現場を自由視点で俯瞰できる有用性が確認された一方で、空中でドローン姿勢が風などに流されることによるAR表示の位置ずれや、空撮映像やCGの高頻度なデータ送受信に伴うシステムの高負荷といった技術的な課題が浮き彫りとなりました。

今回の大型アップデートは、これら長期間にわたる現場での実証実験の成果として抽出された課題を抜本的に解決し、現場での限られた通信リソースを最適化することで、実務での生産性向上と省人化をさらに推し進めるためのものです。
コア技術のアップデート(基本性能の向上)
本システムの基盤となる映像処理およびAR描画技術において、システムの中核を担う処理フローを最適化し、以下の大きな進歩を実現しました。

■ ARの位置合わせ精度の飛躍的な向上
2024年の現場検証で抽出された、ドローン移動時や姿勢が空中で流されることによって発生していたAR表示の位置ずれを解消し、高速移動や複雑なカメラワークにおいても、より高精度で安定した3Dモデルの重畳が可能となりました。

■ 処理フロー見直しによる映像転送の高速化
空撮映像やCGの高頻度なデータ送受信による高い負荷を軽減するため、映像取得からPC上でCG合成して出力するまでの処理フローを全面的に見直しました。これにより、現場での限られた通信リソースの最適化を図り、映像転送の大幅な高速化と低遅延化を実現しています。
実務活用を見据えた新機能の実装(アプリケーションの進化)
実際の施工管理や施工作業に最適な形でシステムを利用できるよう、操縦者の負担を軽減し、効率的に操作できる以下の新機能やユーザーインターフェース(UI)を導入しました。

■ 情報レイヤーの切り分けによるシームレスな映像更新
これまでは空撮映像とCGの描画を1つの映像として合成した状態で出力していましたが、新たに情報レイヤーを個別に切り分ける仕組みを採用しました。これにより、後からCIMモデルに変更があった場合でも、全体の映像を再レンダリングすることなく、モデルの更新に合わせて該当レイヤーの映像のみを柔軟に更新することが可能になりました。



■ 複数の3Dモデル同時表示・切替機能による施工検証
現場状況を上空から俯瞰しながら、複数の3Dモデルを同時に表示したり、任意のモデルに切り替えたり、またCIMや地形によってオクルージョン(遮蔽表示)する機能を実装しました。これにより、モデル同士の干渉確認や現況との比較が直感的に行えるほか、施工手順に従って段階的に表示を切り替えることで、関係者間での施工計画の妥当性検証や手順の共有を効率的に実施できます。




■ HMDを活用したドローン操縦アシスト(障害物警告表示)による安全性向上
操縦者が装着する透過型XRデバイス(Trimble XR10 with HoloLens 2)の空間ヘッドアップディスプレイ(HUD)上には、飛行位置、飛行高度、バッテリー残量などのステータスが常に表示されています。今回のアップデートでは、ドローンを目視できない長距離飛行時の安全対策として、機体搭載のセンサー情報を取得し、HMD上のドローンモデル周囲に障害物との距離に応じた「警告灯(黄色、赤色)」を表示する機能を新たに追加しました。これにより、遠方からでも直感的に障害物までの距離や安全状態を判断できるようになりました。



今後の展開
ホロラボと西松建設は、今後もXRの特性を活かしたハードウェアおよびソフトウェアの開発に継続して取り組みます。本技術によって得られるドローンの「自由な視点」を最大限に活かし、遠隔施工や災害復旧工事において、現場の「目」としての機能を持つ次世代の施工管理支援ツールの実現と、社会実装を進めてまいります。
株式会社ホロラボについて
ホロラボはAR/VRなどのXR技術と、BIM/フォトグラメトリや3D都市モデルなど3D空間データや技術とそれらが生み出す新しい体験をテーマにしたテクノロジー集団です。目の前のWowな体験からまちづくりDXにおける都市のデジタルツインに至る、広がりゆく領域の最先端を常に学び、広く世の中の皆さんに発信、共に楽しみます。


正式名:株式会社ホロラボ
英語名:HoloLab Inc.
所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田8-3-6
資本金: 93,940,000円
代表者:中村薫 (代表取締役CEO)
設立日:2017年1月18日
ウェブ:https://hololab.co.jp