プレスリリース

Powder Keg Technologies、NEDO「NEP躍進コース3000」に採択。フィジカルAIの完全性・堅牢性を継続検証する診断技術を研究開発

リリース発行企業:Powder Keg Technologies株式会社

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Powder Keg Technologies株式会社(本社:東京都大田区、代表取締役:濱村 将人、以下「当社」)は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が実施する2026年度「ディープテック分野での人材発掘・起業家育成事業(NEP)」の「躍進コース3000」に採択されました。

■ NEDO「NEP躍進コース3000」の概要
NEP(NEDO Entrepreneurs Program)は、ディープテック分野の人材を発掘して起業家を育成する、NEDOの事業です。ディープテック・スタートアップの創出・育成を通じて、経済の活性化や新規産業・雇用の創出につなげることを目的としています。
「躍進コース3000」は、補助対象費用3,000万円以内、補助率1/1、事業期間12カ月以内(NEDOが指定する日から2027年8月31日まで)の制度で、2026年度の躍進コース全体では、241件の応募から33件が補助金交付予定先に決定しています。
制度の詳細:
・NEDO 2026年度公募情報/NEP躍進コース:https://www.nedo.go.jp/koubo/CA2_100514.html
・NEDO 2026年度 NEP躍進コース 実施体制の決定について:https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100514.html

■ 研究開発の背景
ロボットに搭載したAIが周囲の状況を認識し、自ら判断して動く「フィジカルAI」の実用化が進んでいます。その一方で、ロボットならではの新たなセキュリティリスクも生まれています。
サイバー攻撃による被害の性質は、攻撃を受ける対象によって大きく異なります。社内PCや業務システムなどのIT(情報システム)では、守る対象はデータや情報資産で、代表的なサイバー攻撃の被害は情報漏えいやデータ改ざんです。OT(工場の制御システム)は、製造ラインやPLC(工場設備を制御する専用コンピュータ)、産業用ロボットなどを指し、守る対象は生産設備と操業の継続です。代表的なサイバー攻撃の被害は生産ラインの停止や設備の破損として現れます。
これに対し、フィジカルAIを搭載したロボットでは、産業用・自律移動型を問わず、守る対象が人の身体や生命にまで広がります。攻撃を受けたロボットが想定外の動作をすれば、周囲の人に衝突するといった人身事故につながるおそれがあり、失われた身体機能や生命は元に戻すことができません。
そのような中で、ロボットの通信基盤、搭載AIモデル、ロボットがつながる工場ネットワークまでを一貫して診断する手法は、まだ限られているのが現状です。
当社はこれまで、AI自動セキュリティ診断デバイス「MUSHIKAGO」を通じて、ITシステムおよびOT環境の診断技術を開発・提供してきました。本事業では、この知見をロボットとフィジカルAIの領域へ拡張していきます。

■ 本事業で行う研究開発
本事業「フィジカルAIの完全性・堅牢性を継続検証する診断技術の研究開発」では、ROS/ROS 2を搭載したロボットを対象とした診断技術を開発します。診断の範囲は、ロボットの通信基盤からAIモデル、さらにロボットがつながるネットワーク全体までです。診断は閉域網で完結させ、機密性の高い開発環境や生産現場でも利用できる構成を目指します。

研究開発は、次の3つのテーマで進めます。

1. ロボット制御用ミドルウェアのセキュリティ診断
ロボット内部やロボット間の通信について、暗号化や認証が正しく機能しているかを自動で検査する技術を開発します。さらに、ロボットを起点とした侵入が工場内のネットワークのどこまで波及しうるか(想定被害範囲)を可視化します。

2. ロボットに搭載されたAIモデルのセキュリティ診断
ロボットの認識や判断を担うAIモデルを対象に、攻撃への耐性を評価する技術を開発します。入力のわずかな変化に対する頑健性や推論結果の信頼度を測定し、AIモデルの潜在的なリスクを定量的なスコアとして示すことを目指します。クラウド上の大規模AIではなく、計算資源が限られるロボット上のAI(エッジAI)を想定した評価手法である点が特長です。

3. 稼働を止めないシステム・AI複合診断
稼働中のロボットに対して、上記2つの診断を組み合わせて安全に実施する手法を確立します。あわせて、ロボットの稼働を止めずに診断を行うための「セーフティ・ガードレール」の研究開発にも取り組みます。これにより、診断によるロボットの停止や物理的な損傷を防ぎつつ、通信基盤とAIモデルにまたがる脆弱性の特定を目指します。

これらの成果は、既存プロダクトである「MUSHIKAGO(※1)」の機能として統合する計画です。ロボット開発者がセキュリティの専門知識を持たなくても、出荷前の品質保証工程の中でロボットのセキュリティを検証できる環境の実現を目指します。
※記載の開発内容は本事業の研究開発計画に基づくものであり、製品の仕様、提供時期、販売条件は開発・検証の進捗に応じてご案内します。

■ 今後の展望
本事業では、まず検証用ロボットを用いた社内環境で診断技術を確立し、その後、国内ロボットメーカーの実環境での実証を通じて実用性を確かめます。補助事業期間の終了後は、国内の産業用ロボットメーカーや自律移動ロボットの開発企業に向けて、出荷前のセキュリティ検証を支援するアプライアンス(専用機器)形式での提供を目指します。
将来的には、国内での導入実績を基盤に、欧州をはじめとする海外市場への展開を視野に入れ、各国・地域の法規制への対応を支援する診断プラットフォームへと発展させていく計画です。
当社は、IT/OTセキュリティの領域で培ってきた自動診断の技術を、ロボットとフィジカルAIの安全な社会実装に生かし、日本のロボット産業が安心して世界市場に挑める環境づくりに貢献してまいります。
本事業に関連する共同実証へのご参加や、ロボット・AIのセキュリティ診断に関するご相談は、ページ下部のお問い合わせ先よりご連絡ください。

■ Powder Keg Technologies株式会社について



Powder Keg Technologies株式会社は、次世代のサイバーセキュリティ技術の開発を中心に活動するスタートアップ企業です。国産のAI自動セキュリティ診断デバイス「MUSHIKAGO」を開発・提供し、企業のIT資産の可視化、脆弱性診断、ペネトレーションテスト、セキュリティコンサルティングを支援しています。
会社名:Powder Keg Technologies株式会社
所在地:東京都大田区蒲田4丁目42-12 蒲田新生ビル201
代表者:代表取締役 濱村 将人
事業内容:サイバーセキュリティ製品の開発・販売、セキュリティコンサルティングサービスの提供、脆弱性診断サービスの提供、ペネトレーションテストサービスの提供
設立:2021年9月9日(2023年8月 株式会社化)
URL:https://powderkegtech.com/ja/

■ MUSHIKAGOについて(※1)
MUSHIKAGOは、オフィスのOA環境だけでなく、工場のOT環境を含むIT資産の自動可視化から、脆弱性診断、ペネトレーションテストまでを一気通貫で実施できるAI自動セキュリティ診断デバイスです。JAMA/JAPIA工場領域版ガイドラインへの対応や、工場セキュリティ高度化をご検討の企業様からのご相談・製品デモ依頼を受け付けています。
お問い合わせ・資料請求:https://powderkegtech.com/ja/contact-us/
MUSHIKAGO製品ページ:https://powderkegtech.com/ja/mushikago/
導入事例一覧:https://powderkegtech.com/ja/support-case-studies/
MUSHIKAGOの主な特長:
・ネットワーク接続のみで端末を自動検出・可視化(エージェントレス)
・OS/ソフトウェアの脆弱性と設定不備を診断
・攻撃者視点での侵入可能性を自動検証するペネトレーションテスト機能
・制御システム/OT・ICS環境にも対応
・既存環境に手を加えず導入可能な運用設計

■ 本件に関するお問い合わせ先
Powder Keg Technologies株式会社 事業開発担当:東・高橋
E-mail:support@powderkegtech.com
お問い合わせフォーム:https://powderkegtech.com/ja/contact-us/