80年代を象徴する若者カルチャーといえば、ディスコとディスコサウンド。78年、映画「サタディナイトフィーバー」の日本公開により、空前のディスコ・ブームが到来。以降、音楽、ファッションに大きな影響を与え、デートやコンパ、ナンパなど若者のムーブメントの中心となったのがディスコである。ディスコミュージックでは、70年代後半から82年までは、ビージーズの復活とブラック・コンテンポラリーが主流を占め、一方では「ニューロマンティック」と呼ばれるデュラン・デュランやジャパンが日本でも人気を集める。83年~86年にはカルチャークラブやカジャグーグーなどアイドル系がブレイク。87年~89年はユーロビートの全盛期となる。
ヒット曲が映像で普通に見られる時代が始まったのも80年代。81年、アメリカで24時間ヒット曲のクリップを紹介しつづける音楽専用チャンネル「MTV」が誕生。新譜のプロモーションにビデオ・クリップが用いられるようになった。日本でも81年、小林克也がパーソナリティーを務める洋楽番組「ベストヒットUSA」がスタート。全世界で5,000万枚を実売したマイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」がリリースされたのが82年。現在でも話題を集める「マドンナ」のデビューが83年。マドンナやマイケル・ジャクソンはビデオ・クリップを最大限に利用し、音楽を“聴く”ものから“観る”ものへと幅を広げていった。マイケル・ジャクソンがミュージック・クリップで披露した「ムーンウォーク」はディスコのみならず日常生活でもマネをする若者が増加した。さしずめ「音楽+映像」の時代が幕を開けたのが80年代と言えそうだ。
70年代末~80年代のディスコは、サーファー・ディスコ全盛期。渋谷では81年オープンの「キャンディ・キャンディ」 や「スターウッズ」などが人気を集める。原宿にも当時唯一のディスコ「イベリア」があった。レコードショップでは、70年代半ば「シスコ」が宇田川町に開店。「タワーレコード」が宇田川町に日本1号店を開いたのがちょうど81年である。
80年代はテクノポップやパンク、日本のバンドブームが起こった時期でもある。全国で「TSUTAYA」を展開する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ」のグループ会社で、映画・音楽等の版権事業を展開している「カルチュア・パブリッシャーズ」(本社:恵比寿)では、洋楽DVDを中心とした新レーベル「Magic Box」を立ち上げ、2003年1月からリリースする。70~80年代のロックやポップスをはじめ、DVD化されていないビデオ作品やDVD化が望まれる作品も今後リリースしていく予定とのこと。第1弾は1月24日リリースの3タイトル。(1)エレクトリック・ライト・オーケストラ(ELO)「ディスカバリー」 (2)同「ライヴ・アット・ウエンブリー」 (3)ドアーズ「ライブ・イン・ヨーロッパ」。(1)は1979年に発売されたアルバム「ディスカバリー」のクリップ集。初回生産限定でELOのトレードマークでもある円盤をイメージした円形缶仕様。(2)ではELOらしく、巨大宇宙船のステージセットが堪能できる。
同社映像制作チームの稲田さんは「リリースする作品は膨大なリストの中から選んだ。20年を経てDVD化されたものばかりだが、アーティストの当時の人気や素晴らしい業績を知っている30~40代にはもちろんのこと、若い人にも浸透させたい」と抱負を語る。2月24日には第2弾として3タイトル、(1)ルー・リード「ナイト・ウイズ・ルー・リード」 (2)スティーヴィー・ニックス「ライブ・アット・レッド・ロックス」 (3)シン・リジィ「ボーイズ・アー・バック・イン・タウン」がリリースされる。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ全国で起こったバンドブームも80年代。12月より東芝EMIのグループ会社が、1987年に解散した「BOΦWY」の楽曲をネット配信するほか、1987年~1994年に活動した「ユニコーン」のデビュー後15周年記念ボックスが12月18日にリリースされるなど、80年代に活躍した日本のアーティストにも注目が集まっている。
80年代は前半にはヘビー・デューティやサーファーファッション、JJファッション、バブル全盛期にはゴージャス、後期には「渋カジ」がブームになった。「渋カジ」とは1989年頃、渋谷周辺の高校生や大学生を中心に流行った、アメリカン・カジュアルのアイテムを基本とし、カジュアルな定番アイテムをコーディネートによって着こなすスタイルの総称。インポート・ウェアも現在ほどマーケットにあふれていなかったので、定番アイテムをいかに自分らしく着こなすかがファッションのポイントであった。
1977年にオープンした「バックドロップ」(神南)は、現在に至るまで一貫してアメリカン・カジュアルを提案し続けるショップ。プレスの望月さんは「80年代はまだブランドが紹介されていなかった時代。自分も『バックドロップ』に通って商品を買い求めたことを覚えている。“渋カジ・ブーム”の頃、まだ高校生だった自分たちがいま、企画する側や販売する側に立ち、当時のテイストを現代にも提案している」と語る。最近、同店では80年代テイストを全面に押し出したメッシュキャップやボンボンキャップがよく売れている。また、定番のスタジャンにも力を注いでいる。「巷では80年代ブームと呼ばれるが、当時のままのものを用いるのでなく、80年代のテイストをリミックスしている。レディースの衣料でもアメカジ・ミックスやアウトドア・ミックスなど80年代のテイストをアレンジしたものをよく見る。企画する側が30代~40代になったからだろう」と、望月さんは分析する。言い換えれば、80年代ファッションを“元ネタ”にしているとも表現できる。
一方、当時、同店を通じてファッションに目覚めた年代は現在どのような消費傾向を持っているのだろうか。「30~50代の方も多く、Webではよく『当時購入したアイテムが壊れた』とか『サイズが変わったので、新しいアイテムを購入したい』という連絡を受ける。定番のグレゴリーのバッグやレッドウィングも強く、当店なら安心して購入できるという80年代からの顧客も多い」と、望月さん。「80年代モノは末端にまで行っていないが、テイストを入れたものが登場している。来秋にはシェラデザインやウールリッチなどかつてのヘビー・デューティをリバイバルさせようと企画している」。
バックドロップスニーカーも80年代テイストの復刻版やヴィンテージに注目が集まっている。「ナイキ」の80年代テニスシューズの復刻版、80年代のフランスの人気ランニングシューズをベースとした「ルコックス」のスニーカーなど枚挙にいとまがない。スニーカーショップ「レインボー」(神南)では、80年代の復刻版は絶えず売れており、特に12月14日に入荷した「ナイキ」の「バンダル・シュプリ-ム」(1985年の復刻版。定価21,800円)が人気を集めている。同店では「当時は人気がなく、また生産数も少なかった。当時の価格70,000円ということもあり、手が届かなかったファンがいま、会社の帰りに立ち寄ってくれる。買い求めるのは、圧倒的にサラリーマンが多い」という。
レインボー/TEL 03-5489-0558渋谷、原宿、代官山など渋谷区を代表する特徴的な街で、ファッションの定点観測を続けている共立女子短期大学生活科学科デザイン研究室の「ファッションレポート」によると、80年代テイストのファッションが確実に復活していることがわかる。今秋11月に代官山で実施したファッション・ウォッチングでは「今シーズンは表革で黒のブルゾンやタイトミニ、ライダース・ジャケットなど、80年代に流行したパンク・テイストやキャリア・ファッション、最もレザーらしいレザーに回帰している」とレポート。また、12月15日に実施した渋谷のウォッチングでは「80年代トレンドが本格的に台頭し、一方はJJスタイルやお嬢様風フェミニン・スタイル、もう一方は渋カジに代表されるカジュアルなコーディネートが出ている」と報告する。同研究室では80年代テイストの復活を次のようにまとめる。
コンサバティブなスタイルが好まれている。ベージュ色のショート丈のベルテッド・コートとチェック柄のパンツの上下や、ウールのテーラードジャケットとタイトスカートの組み合わせなど、上品な感覚の装いが支持されており、80年代のJJスタイル風のコンサバティブなスタイルに非常に類似している。さらにピンク色のラメ糸入りのネップツィード・ジャケットとタイトスカートのスーツなど、お嬢様風のセットアップものが登場している点が注目される。
12月に入り、ボトムではミニ・スカートが人気となっている。60年代、そして80年代にも流行したミニと同様、ボディコンシャスなスタイルを強調させるアイテムとして、ミニが再び好まれている。本来なら寒いシーズンに突入して、ボトムはパンツの割合が高くなるはずだが、渋谷の元気なギャル系の女の子たちにとっては、寒さは関係ないようで、ミニ・スカートの割合がますます増えている。
同研究室助手で「ファッションレポート」責任者の渡辺さんは80年代テイストのリメイクについて「ファッションの流行が廃れるのに10年かかると言われているが、戦後のストリートファッションの変遷を見ていくと、20年周期で繰り返し、ほぼ相反するトレンドがリバイバルしている」と説明する。つまり“ファッションは循環するもの”と捉えることができる。「偶数10年代(40年代、60年代、80年代)にはHライン、ミニ丈、スポーツ、ワーク、ミリタリー、ビッグショルダーなどのマニッシュなものが、反対に奇数10年代(50年代、70年代、90年代)にはウエストシェープ、フレア、ロング丈、フリルやドレープなどのドレッシーでフェミニンなものが流行り、上記の二つのスタイルの間を循環しているのが、これまでのファッションの大きな流れと言える」(渡辺さん)。次いで流行がリバイバルし、テイストがリメイクされることの要因を3点挙げてもらった。
新しいと感じるファッションの鮮度の持続が、ちょうど10年くらいで新しいものから、古いものへと変化をしていくことが挙げられる。新しい、見たこともない服を着たいと思うと、スカートの丈が長いか短いか、あるいはビッグとタイト、ウエストマークとノーウエストといったように極端から極端へ、行ったり来たりするのが常套手段。
90年代にはフォークロアやジーンズファションなど、まさしく70年代テイストのものがストリートにたくさん出たが、その90年代にファッションを謳歌していたヤング層がやがて大人になり、トレンドのファッションから少し降りてしまい、次のヤング層が登場した際には自分の少し上の人たちがしていたファッションには新しさを感じないため、全く新しい、つまり“最も古い”、そして見たことのないファッションを求める。その結果、80年代に流行っていたものを見いだして、好んで着ているのだと考えられる。
オシャレな若者にその服をどこで買ったのかをヒアリングすると、「パーグラムマーケット」とか、「デプト」、「シカゴ」など、古着屋さんの名前を挙げる人がすごく多い。80年代のアメリカン・カジュアルの古着を中心にしているそれらの店で、安くて新しいファッションを選んでいる。
80年代音楽のブームは、80年代当時若者だった人たちが大人になり、仕掛ける立場になり、かつてよく聞いた80年代の音楽を再復活させたい思いで仕掛けたトレンドだが、渡辺さんは「ファッションに関しては、むしろ過去に経験してしまった人にとっては、懐かしいけど、恥ずかしい方が大きい」と前置きし、「新しさを発見するという観点から、全く経験したことのない次の若い世代が着目したのが80年代ファッションなのだろう」と語る
。 共立女子短期大学生活科学科デザイン研究室「ファッションレポート」一方、インテリアのひとつとして注目を集めているのがデザイン家電。一部のマニアの間では80年代の家電に熱い視線が注がれている。家具・家電のリサイクル品の買取と販売を営む「チェリーズマーケット」(初台)では、リモコンがついていない80年代のテレビを数台販売し、80年代家電の手応えをつかんでいるという。同社代表の戸嶋さんは「家電が大量生産された高度経済成長期を経て、デザインがほどこされるようになった80年代の家電は遊びが多いのが特徴。最近では、モード系のショップが、ガチャガチャと回すチャンネル式の80年代のテレビを買い求めている。ディスプレイのひとつとしてミッドセンチュリーの家具と組み合わせているようだ」と語る。また、ヒーターやレンジにも程度のいいものが多く、「状態のいいものが残っていて人気を集めつつある。これから人気を集めそうだ」と次のヒット商品に掲げている。「ミッドセンチュリーの家具は出回り過ぎ、すでに飽和状態にある。80年代は家具不作の時代だったが、家電には優れたデザインのものが多く、ミッドセンチュリーの家具の次に80年代の家電に注目が集まるのも時間の問題」と、戸嶋さんは自信をのぞかせる。
チェリーズマーケット2002年4月、70年代末に六本木で一斉を風靡した伝説のディスコ「XANADU(キサナドゥ)」(北青山)が復活した。1979年に開店し、わずか16ヶ月間という短期間の営業にもかかわらず、ディスコ業界では今もなお語り継がれているディスコである。新生「キサナドゥ」はディスコとクラブのエッセンスを融合させたもの。「男性25歳未満、女性22歳未満の方入場お断り」という年齢制限や「短パン・ジーンズ・スニーカー等のカジュアルな服装のお客様の入場はお断り」というドレスコード・チェックもある。また、70~80年代ディスコの象徴である「チークタイム」も復活した。音楽は70~80'sソウル、ダンスクラシックが中心。副支配人の渡辺さんは「若者向けの遊び場はいっぱいあるが、大人が周りの目を気にせずに遊べる場所は少ない。かつて遊んでいた方で、現在30代~50代の管理職世代にそんな遊び場を提供したいと考えた」と開業のポイントを話す。店のターゲットである30~50代は中間管理職から管理職にまたがる世代だけあってストレスも多く、「若者の目を気にせず、ここで発散してもらいたい」と渡辺さん。店には当時同様リクエストカードが設置されている。ちなみに同店で最も人気のあるアーティストは、アース・ウィンド&ファイアー。
キサナドゥ12月6日、かつて一大ブームを巻き起こした伝説のカフェバー「レッドシューズ」が南青山のビルの地下1階に復活した。前夜に関係者を集めて開催されたレセプションでは、現在40歳の横山剣が率いる「クレイジーケンバンド」のライブが会場を盛り上げた。ちょうど21年前の1981年12月5日、西麻布交差点の雑居ビルの地下にオープンした「レッドシューズ」は、ディスコとは異なる新業態として当時のカルチャーの先端を行く人々の間で評判になり、「インクスティック」(六本木)、「ピテカントロプス」(原宿)などと共に業界人の溜まり場になっていた。1994年に惜しまれつつ閉店した「レッドシューズ」を復活させたのは「アールエスジェイピー」(本社:港区)。代表の門野さんは25歳当時、後期「レッドシューズ」に入店し、店長を務めた。「復活させたのは内装だけでなく、集まる人やサービスを含めた空気感」と、門野さんは説明する。「当時集まったのは、ミュージシャン、デザイナー、俳優、出版関係者など先端の人たちだった。そこからミュージシャン同士のユニットが組まれるなど、新しい展開があった」。
かつて一世を風靡した旧「レッドシューズ」は、真っ赤な店内に大きな「雷神・風神」の絵が飾られ、カウンターの棚にはあらゆる種類の美味しいお酒ズラリと並び、料理は本格的な中華であったという。ボトルキープというシステムをはずし、ワンショットドリンクスタイルを導入する一方、スクリーンにはミュージックビデオが延々と流れ、音楽と深い結びつきを見せた。特に音楽とは切り離せない空間とあって、同店には多くの国内外のミュージシャンが訪れた。国内からは、レピッシュ、ユニコーン、BUCK-TICK、故HIDE、シーナ&ロケット、海外からはローリングストーンズのメンバーをはじめ、ディヴット・ボウイやトッド・ラングレン、ジャパン、ブライアン・フェリーなど、来日大物アーティストも数多く訪れたという。内装は当時、「インクスティック芝浦ファクトリー」や「TANGO」で名を馳せた空間プロデューサーの松井雅美氏が手掛けたことでも話題を集めた。入口のネオン管に「Cafe Bar」とつけたのがきっかけで、その後、全国で「カフェバー」ブームが起こった。
復活した新「レッドシューズ」は旧「レッドシューズ」の特徴を残したまま、新しい息吹を吹き込んでいる。アイキャッチとなっていた「雷神・風神」の絵は、そのまま飾ってある。門野さんは80年代テイストが復活していることについて「僕たちには懐かしいが、若い人には新鮮だろう。流行はループしており、周期があるように思う。それがひと回りし、現在は80年代にフォーカスしている。しかし、当時のままでなく、現代にアレンジしてあるのがポイント」と語る。今後の予定として本の出版とトリュビュートアルバムのリリースも企画中とのこと。営業時間は早朝5時まで。12月31日には「レッドシューズオールスターズ」による年越しライブが予定されている。
80年代の若者の社会状勢をまとめた「バブル80'Sという時代」(1997年/アスペクト)の冒頭には「80年代は常に何かが起こる華やかなパーティのような時代だった」とある。こうした時代に流行った店や音楽、ファッションなどが復活し、脚光を浴びている背景には、当時10代後半~20代前半だった若者が20年後の今日、エンタテインメントを提供する側に回っていることが挙げられる。ディスコで遊んでいた彼らが社会的に成熟し、経営者やショップオーナー、あるいは番組制作責任者やCMプロデューサー、雑誌編集者など文化を発信する側に立った時、最も多感であった80年代に享受したカルチャーの一部が“同時多発的に”発信されている。逆に、その80年代に生まれた若者にとって80'Sはまさに「未知の世界」。過去に遡る目線でなく、80年代に新しいカルチャーを発見している。80年代をリアルタイムで知る世代と、そこに新しさを感じる若者世代の両方に“響く”テーマこそが「80'S復活」なのかもしれない。
また80年代は、今ほど多様なエンタテイメントの選択肢が多くなく「メガ・トレンド」が存在したことも大きな特徴。ソニーの「ウォークマン」第1号機が発売されたのが1979年。81年に発売された第2号機が単体で250万台を出荷し、一気に普及したのも80年代である。商業的な手法としての音楽マーケティングが完成したのも80年代。ディスコがヒット曲を繰り返し流し、ラジオ局でも同じ曲をかけ、リスナーの購買意欲をそそる、いわゆる「ヘビー・ローテーション」が確立、テレビでは洋楽のビデオ・クリップが流れる番組が話題になり、カフェバーでは巨大なモニターに延々とビデオ・クリップが流れた。視点を変えると、80年代にこうした共通体験を経た世代は「マニュアル世代」とも呼ばれる世代で、当時のメガ・トレンドに基づく情報発信を通じて、消費を喚起させやすい世代でもある。メディアやカルチャーの細分化によりミリオンヒットが生まれにくく、CDの売り上げ低迷が続く音楽業界にあっても、80年代に青春時代を迎えた層は「打てば響きやすい」堅実な消費ターゲットとして、注目が集まっている点も見逃せない。
「80年代」はまさに、時代を超えた消費のキーワードのひとつ。「常に何かが起こる華やかなパーティのような時代」の対極にある、閉塞感が充満する現代は、時代の勢いを感じさせた「80年代」という“近くて遠い”過去を断片化し、リミックス感覚で消費しているようにも映る。