左より、落合暁（エスト代表取締役）、新井一希（理系ｇａｍｅｓ創業者・前代表取締役）

理系科目を題材としたボードゲームシリーズ「理系ゲームズ」を展開する株式会社理系ｇａｍｅｓ（本社：東京都小平市、代表：落合暁）は、2025年2月28日をもって、学習塾を運営する株式会社エスト（本社：東京都小平市、代表：落合暁）の完全子会社となりましたことをお知らせいたします。株式会社理系ｇａｍｅｓは、ミッション「理系を、もっとたのしく。」の実現に向け、より一層邁進してまいります。

完全子会社化の背景
株式会社理系ｇａｍｅｓは前代表の新井が2021年に個人事業「EXPlayin」として創業、2025年に設立したボードゲーム制作企業です。これまで、理系ｇａｍｅｓは新井を中心とした現役大学生のチームとして活動してきました。

完全子会社化のきっかけは、新井が本年3月に東京大学大学院の修了を控えたことでした。一般企業への就職が決まっており、本業の傍ら副業として「理系ゲームズ」事業を継続する選択肢もありましたが、今「理系ゲームズ」シリーズを愛好しているユーザーにとってはより大きな企業に事業を託すのがベストだと考え、2024年11月にM&Aによる経営交代を決意しました。M&Aプラットフォーム「BATONZ（バトンズ）」を通じて買い手を募集し、複数社との面談・交渉を経た上で株式会社エストと契約を締結しました。2025年2月28日には新井が所有する全株式の譲渡を完了し、エスト代表・落合が理系ｇａｍｅｓの新代表取締役に就任いたしました。



ボードゲーム制作「株式会社理系ｇａｍｅｓ」について
株式会社理系ｇａｍｅｓは、「理系を、もっとたのしく。」をミッションに、理系をテーマとしたボードゲームシリーズ「理系ゲームズ」を制作する東大発のボードゲーム制作企業です。

「理系ゲームズ」では、高校化学の有機分野をテーマとしたボードゲーム『有機大富豪』、高校物理の熱力学をテーマとしたボードゲーム『熱力学ワーカーズ』、数学の素因数分解をテーマとしたカードゲーム『素数スピード』などを展開しています。2022年にはクラウドファンディングを成功させ、66万8880円の資金を調達しました。また、2025年にはシリーズ累計販売数が1万部を突破するなど、小中学生の保護者様や高校生・大学生を中心に認知度を高めています。

高校化学がテーマの『有機大富豪』

熱力学を扱った『熱力学ワーカーズ』

素因数分解で対戦する『素数スピード』


理系ｇａｍｅｓメンバー（元メンバーを含む）

【株式会社理系ｇａｍｅｓ企業情報】
- 所在地：東京都小平市美園町2丁目3番21号
- 代表取締役：落合暁
- 前代表取締役：新井一希（2025年2月28日まで）
- 事業内容：理系をテーマとした各種商品の企画・製造・販売
- ホームページ：https://rikeigames.com/

学習塾運営「株式会社エスト」について
株式会社エストは東京都多摩エリアを中心に小中高生を対象とした個別指導の学習塾を8教室展開する企業です。

創業の1988年以来、学校の勉強に不安があるお子さんやご家族から多くご相談を受けながら37年以上、地域教育に貢献し続けています。現在、約500名の小中高生が通塾しており、その中心は高校受験を控える中学生です。
勉強に取り組むこと自体が苦手だったり、習慣化していなかったり。そんなお子さんが自分で考え、行動に移し、志望校合格を掴めるよう、日々、真剣に向き合っています。
【株式会社エスト企業情報】
- 所在地：東京都小平市美園町2丁目3番21号
- 代表取締役：落合暁
- 事業内容：小中高生を対象とした個別指導の学習塾運営
- ホームページ：http://www.est1988.jp/

株式会社理系ｇａｍｅｓ前代表取締役・新井一希より

株式会社理系ｇａｍｅｓ前代表取締役・新井一希

このたび、私が創業・経営してきた理系ｇａｍｅｓの全株式をエスト様に譲渡し、経営から退くことに決定いたしました。これまで商品をご愛顧いただいたお客様には、深く感謝を申し上げます。

理系ゲームズの始まりは高校3年生の頃でした。もともと理系科目が大好きだった私は、有機化学を勉強するさなか、「もっと楽しく勉強できないか」という思いから後の第一作『有機大富豪』を作りました。大学生になると『有機大富豪』の商品化に取り組み、2021年に販売までこぎつけました。初めての販売の日、商品がどう評価されるのか不安でいっぱいでしたが、結果は大好評。「この商品を広めていく使命がある」と強く感じました。

そこから一直線に進んだ結果、1つだった商品はシリーズ化し、累計1万部以上を販売するまでに成長しました。その傍ら一般企業に内定し、新たなチャレンジに挑む覚悟を固めます。「理系ゲームズは副業として続けていこう」と考えていましたが、就職が近づく中で「副業として続けながら、お客様にこれまで以上の価値を届けられるだろうか」という葛藤も抱えるようになりました。

そんな中で浮かび上がったのが、M&Aという選択肢でした。「副業では、今以上の商品を作ることも、改良することも、広げることも難しい」そう結論付けた私は、M&Aにより経営から退く決意を固めます。



M&Aの検討を始めた際、漠然と「理念を理解してくれる方にお渡ししたい」と考えていました。業種や規模の異なる様々な方とお会いしてお話ししましたが、学習塾を運営されていることに大きなシナジーを感じ、エスト様にお渡しすることを決めました。そして何より、「理系を、もっとたのしく。」という理念を最も理解していただいたのはエスト様でした。

これまで、私をはじめとしたチームは強いこだわりを持ってゲームの制作を行ってきました。「どうすれば学びにつながるか」「どうすれば退屈になることなく、自然に理解できるか」――これらの点を突き詰めていったことが、お客様からの評価につながったと感じています。エスト様はこのこだわりを受け継ぎ、シリーズ「理系ゲームズ」をさらに発展させていくことを確信しております。これまでに商品をご購入いただいた皆さん、今後の展開をぜひ楽しみにお待ちください。

【新井一希】
東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻在学（2025年3月修了見込）。名古屋大学教育学部附属高等学校、東京大学工学部卒。幼少期から算数を中心とした理系科目を好み、高校時代は「数学クラブ」の部長として活動。高校3年生の夏休みに有機化学を題材にしたオリジナルカードゲーム『有機大富豪』を着想し、2021年に商品化。個人事業主として開業し、屋号EXPlayinのもと販売を開始。その後も商品を複数開発しシリーズ「理系ゲームズ」として展開。2025年、株式会社理系ｇａｍｅｓを設立し代表取締役に就任した後、株式会社エストに全株式を譲渡。
株式会社エスト代表取締役・落合暁より

株式会社エスト代表取締役・落合暁

このたび、株式会社理系ｇａｍｅｓの株式取得にあたり、これまで「理系ゲームズ」の商品をご愛顧いただいたお客様、ならびに理系ｇａｍｅｓを大切に育ててこられた新井様を始めとするスタッフの皆様に深く御礼を申し上げます。

コロナ禍の大打撃も冷めやらぬ2022年、在籍する生徒、受験生の学びを止めさせないためにはどうするべきか、学習塾業界全体が悩み苦しんだ時期に、私は株式会社エストの代表取締役となりました。掲げた目標は既存の学習塾事業をV字回復させ、2025年までに新規事業を始めること。そして、2030年までに2つの事業を2本柱に成長させる――社員と目標を共有するにあたり、「目指す場所と現状を埋めること＝成長していくこと」だと認識をすり合わせながら、社内改革に奮闘し、直近2期連続での増収増益を実現しました。



次のステップに進むべく、当社に今ある資財を最大限に活用できる新規事業は何かと思案していたところに、新井様との出会いがありました。「理系を、もっとたのしく。」という理念、児童生徒の学びと遊びをいかに掛け合わせ、両立させるかにこだわり抜いた商品を展開されてきたこと、当社が長年培ってきた学習塾運営のノウハウと強いシナジーを感じており、こうしてマッチングできたことを嬉しく思います。

日本ではこれからM&Aはどんどん当たり前になっていくだろうと感じています。少子高齢化が進行し人口が減少していく中で、事業を効率的に運営していくための経営統合の必要性は大きく向上していくでしょう。そんな中、今回中小企業と学生起業家という交わることのなかった二者の間でM&Aを成功させられたことを、大きく誇りに思っております。

さて、新たな事業への挑戦切符を手に入れた今、ついに第一目標達成です。これから、学習塾の現場で子どもたちのつまずきと日々奮闘する当社スタッフとともに、理系ｇａｍｅｓコンテンツをさらにブラッシュアップさせる企画を打ち出してまいります。当社の次の2030年目標に向けての第一歩、新たなゲームを手にしたときのようなワクワクした気持ちで見守っていただけますと幸いです。

【落合暁】
株式会社エスト入社後、学習塾教室長職、マネージャー・部長職を経て、2020年9月役員就任、2022年7月代表取締役就任。
役員就任時から、社内改革(評価制度、就業規則、組織図・権限委譲、業務効率化)に力を入れ、2期連続増収増益、売上前期比120%、営業利益前期比130%の達成に加え、年間離職率0~10％、有休取得率75%以上等、働く環境においても高水準まで引き上げることに成功。現場の状況を知ることで正確な経営判断ができるという考えから、作業着を着て教材配送し、全教室を訪問するなど、ユニークな側面も。社員と共有する言葉：「成長か成功か」ー成功か失敗かではなく、失敗のデータから成功を浮かび上がらせる。




「理系ゲームズ」シリーズ紹介
「理系ゲームズ」は、学校教育の内容をアナログゲームに落とし込み、遊びながら学べるボードゲームシリーズです。数学・有機化学・熱力学など、高度なテーマを扱いながらも、事前知識なしで小学生から楽しむことができます。「複数人で五感を使って遊ぶことで、より深い学習体験を得ることができる」という考えからデジタルではなくアナログにこだわってきました。家族や友人と盛り上がる中で自然と理系の知識が身につく、学びとエンタメを両立させた学習ツールです。
素数スピード



『素数スピード』は、素因数分解を素早く行うスピード感あふれる対戦型カードゲームです。小学生の分数の約分から高校数学の因数分解まで、数学の基礎力を楽しく鍛えることができます。トランプの「スピード」のように、手札の素数でお題の数を次々に分解。レベル1から4まで幅広い難易度で、小学生から大人まで楽しめます。学習ドリルとは違い、遊びながら自然に数学が身につくのが魅力の、親子や友達で楽しく学べる算数・数学ゲームです。
- 対象年齢：10歳～
- プレイ時間：5分
- プレイ人数：2人

有機大富豪



『有機大富豪』は、高校化学の有機反応を楽しく学べるカードゲームです。有機化学の基礎となる「反応系統図」を盤面に見立て、化合物カードを使って化学反応を次々と起こしていきます。相手の手札を予想しながら戦略を立てる、大富豪のような駆け引きが魅力。暗記が大変な有機化学を、ゲーム感覚で自然に習得できる画期的な学習ツールです。理系を志す高校生はもちろん、親子でも楽しく化学の面白さを体験できます。
- 対象年齢：10歳～
- プレイ時間：5～15分
- プレイ人数：2～4人

熱力学ワーカーズ



『熱力学ワーカーズ』は、熱力学のイメージを体感できるボードゲームです。熱力学で登場するP-Vグラフをゲームボードに見立て、プレイヤーはその上で気体を動かしてエネルギーを稼いでいきます。高校物理の重要分野である熱力学を、公式の暗記だけでなく体感的に学べるのが魅力。理系学生や教育関係者に高く評価され、企業の研修としても導入実績があります。大人数でも楽しめるエンタメ性を兼ね
備えた、物理がテーマの貴重なアナログゲームです。
- 対象年齢：10歳～
- プレイ時間：30～60分
- プレイ人数：2人～4人

【報道・商品取扱・教育現場導入に関するお問い合わせ】
株式会社エスト　代表取締役　落合
電話番号：042-345-5599
メールアドレス：contact@rikeigames.com