渋谷・神宮前に11月1日、仏像専門店「イSム（イスム）表参道店」（渋谷区神宮前5、TEL 03-6419-7822）がオープンした。経営は美術工芸品・仏像の輸入販売などを手掛けるMORITA（埼玉県東松山市）。

店内とは対照的なコンクリート打ちっぱなしの外観

　2007年から仏像を販売してきた同社。「より身近に、暮らしに取り入れていただきたい」という思いから「誰もが購入できる価格帯で販売する必要がある」と考え、「ポリストーン」という素材を使った仏像の製造を始め、2011年に同ブランドを立ち上げた。ブランド名は漢字「仏」の中心に「魂＝Spirit」の頭文字「S」を据えたもの。

　同ブランド初の直営店は、「流行の発信地」であることや、30代の男女・外国人をターゲットにすることから同エリアに出店。店舗面積は、地下1階と1階の2フロア計83.47平方メートル。1階の壁面に三十三間堂（京都市）の外観の円柱をイメージした陳列棚を設置。盆栽ブランド「品品（しなじな）」が手掛ける日本庭園風のテラスを備えるなど、「和の感覚を現代居住空間に取り入れたモダンでシック」な雰囲気に仕上げた。

　什器は高さ95センチと一般的な小売店よりも高くし、スポットライトで陰影を強調するなど「仏像が最も美しく見える」演出を施す。地下1階の一角には、照明を暗めにした書斎風の空間を設け、実際に自宅で使用する際のイメージを提案する。

　同ブランドの全商品約40種（1万9,950円～31万5,000円）と、仏師や作家による木彫り仏像約50種（1万1,340円～525万円）を扱う。同ブランドの商品は、「最も人気」だという高さ約33センチの「イSム阿修羅」（6万3,000円）、「女性からの支持が高い」という高さ約16センチの「TanaCOCORO［掌］弥勒菩薩」（1万9,950円）ほか。

　同ブランドマネジャーの松川政輝さんは「仏像は遠い存在ではなく、もっと自由に楽しんでいいということを伝えたい。日本の伝統美術を再認識していただきつつ、自分の心にも向き合っていただける。そんな当ブランドの仏像の魅力を発信していく」と意欲を見せる。

　営業時間は11時～20時。