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「たばこと塩の博物館物語」展始まる-移転前最後の展覧会

同館開業までのいきさつや開館当初を振り返る展示も

同館開業までのいきさつや開館当初を振り返る展示も

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 渋谷・公園通りの「たばこと塩の博物館」(渋谷区神南1、TEL 03-3476-2041)4階特別展示室で7月27日、「渋谷・公園通り たばこと塩の博物館物語~35年の感謝をこめて~」が始まった。

同館で開催した170の展覧会のポスターを一堂に掲出する一角

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 1978(昭和53)年に開館した同館だが、今年9月で同所での営業を終える。その後墨田区内への移転が決まっている同館最後の展覧会となる同展。同館のコレクションを展示するほか、開館前からの資料収集の歴史や特色、同館の「足跡」を紹介する。

 場内は時代ごとに5つのコーナーで構成。「大蔵省の収集方針」では、1932(昭和7)年~1937(昭和12)年にかけて大蔵省専売局が収集した、喜多川歌麿・東洲斎写楽・葛飾北斎などの浮世絵や、紀州徳川家など旧大名家のたばこ盆などを展示。戦前、東名阪など各地で開かれた「たばこ博覧会」の会場の一角を再現したコーナーでは皇室関連の展示も見ることができる。

 「たばこと塩の博物館設立前夜」と題したコーナーでは、開館に向け収集した資料を紹介。渋谷に開館した理由、建設模型、図面、当時の写真を使ったスライドショーなどで、同館開業までのいきさつや開館当初を振り返る。開館後から現在までに収集されたコレクションを紹介するコーナーでは収集の背景を一緒に掲出。昨年収集したびょうぶなど5点を初公開するほか、移転後の新博物館に向けた動きも紹介する。

 企画担当学芸員は「当館の名前を聞いたことがある、レンガ調の建物を見たことがあるが入ったことがないという方もいらっしゃると思う。渋谷の発展とともに歩んできた博物館なので、この機会にご覧ただきたい。当館がどういう博物館なのかを一望できるようなテーマでもあるので、ぜひお越しいただければ」と来館を呼び掛ける。

 館内では、展覧会前に来館者に行ったアンケートに基づいた来館者の「見たい資料」を展示しているほか、35年間で開催してきた234の展覧会のうち170の展覧会のポスターを一堂に掲出する一角も設けた。エレベーターホールにはアンケートコーナーとして、来館者が置かれている紙に思い出や要望を書くことができるメッセージボードに貼ることができるようにした。

 期間中、展示関連のトークショーを開く。テーマは、8月3日=美術評論家・山下裕二さん、イラストレーター南伸坊さんを招いた「たばこと塩の博物館応援団」、24日=同館学芸員・半田昌之さん、岩崎均史さんによる「たばこと塩の博物館 35年を振り返って」。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館。入館料は、大人=100円、小・中・高校生=50円ほか。9月1日まで。今月28日・8月25日(14時~)には担当学芸員によるギャラリートークを行う。

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