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ごみでポートレート画制作-ブラジル現代美術家の実録映画、渋谷で公開

ブラジルの現代美術家ヴィック・ムニーズさんの活動を追った「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」より©Vik Muniz Studio

ブラジルの現代美術家ヴィック・ムニーズさんの活動を追った「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」より©Vik Muniz Studio

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 渋谷・円山町のミニシアター「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0212)で7月20日、ブラジルの現代美術家ヴィック・ムニーズさんの活動を追った「ヴィック・ムニーズ/ごみアートの奇跡」のレイトショー公開が始まった。

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 1961年、ブラジル・サンパウロの労働者階級の家庭に生まれたムニーズさん。1983年からニューヨークを中心に創作活動を開始。当初は彫刻家としてキャリアをスタートさせたが、現在は写真撮影を専門に行っている。身近にある素材を用いた絵画を制作し、その作品を写真に収めたシリーズで知られる。

 ムニーズさんが故郷ブラジルのリオ・デジャネイロ郊外に存在したごみ処理場「ジャウジン・グラマーショ」(2012年閉鎖)で行った社会事業を追った同作。ムニーズさんは、同所でリサイクル可能な素材を集めて販売することで生計を立てている「カタドール」と呼ばれる人たちのポートレートを撮影。その後、同所で集めた「ガラクタ」でカタドールたちの巨大ポートレートのモザイク画を制作した。作品の一つはロンドンで開かれたオークションに出品し6万4,097USドルで売却。全額を同所で労働する人たちのための団体に寄付した。

 メガホンを取ったのはロンドン出身のルーシー・ウォーカー監督。オックスフォード大学で演劇と文学を学ぶ。その後ニューヨーク大学に進学し、MFA(美術学修士号)を取得。同作は第83回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされたほか、東日本大震災の被災地にカメラを向けたドキュメンタリー映画「津波そして桜」(2011年)は第84回アカデミー賞の短編ドキュメンタリー賞にノミネートされている。

 初日・2日目とも、レイトショー公開ということもあり5割程度の客入り状況だった。来場客は30~40代が中心だという。

 鑑賞料は、一般=1,700円、大学・専門学校生=1,400円、高校生=800円など。

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