東急電鉄と総合車両製作所(以下J-TREC)は5月中旬、共同開発した「次世代」ステンレス車両「sustina(サスティナ)」の第1号車両を東急電鉄5050系として東横線に導入する。
J-TRECが東急電鉄の子会社だった東急車両製造時代から開発を進めていた同車両。ブランド名は、JIS(日本工業標準調査会)規格で規定されているステンレス鋼の略号「SUS」と、ステンレス車体の特徴を象徴する「sustainable(=支持できる・持続できるなどの意)」をイメージした造語。
車両構造の変更や骨組みの軽量化などにより、従来通りに製造するステンレス車両よりも0.5トンほど軽量化。アルミ車両と同等の車両重量だという。これにより、これまでの車両に比べ、走行時の消費電力量削減など省エネルギー性を向上することができる。
外観は、レーザー溶接を「積極的」に採用することで雨どいや窓枠、出入り口枠などの凸凹を廃止するなど「よりフラットですっきりした」デザインに仕上げた。内装は室内壁面をフラット化するなど「シンプルですっきり」させたほか、袖仕切り・握り棒を兼ねる「内装ロールバー構造」を採用し衝突安全性を向上。内装や配線、部品取り付けなどの簡略化で製作コストの低減も図る。
今回導入するのは東急5050系5176編成(8両)の5号車(5576)で、副都心線などへの乗り入れにも対応する。今後の運用は新技術などの評価・検証を経て決めていく。