渋谷マークシティ(渋谷区道玄坂2)地下1階に4月4日、「東横のれん街」がオープンする。
1951(昭和26)年10月、老舗を集めた日本初の「名店街」として東急百貨店東横店・東館に開業。同館閉館に伴い、かねての場所での営業を3月31日に終了した。渋谷マークシティ地下1階に移転することで、東急東横店地下1階の「東急フードショー」と通路を挟んでつながり、コンセプトが異なる大型デパ地下空間が誕生する。
新たな「東横のれん街」は、「伝統」「格式」に「革新」を加えた83店舗を集積。出店ブランド・ショップは9割以上が以前と同じ。米菓(あられ・おかき)専門店「赤坂柿山」は新ブランド「FUKU-LABO」1号店を同時出店。富山産「新大正もち米」を米油で揚げた「福光揚げ」(525円)など約20種のおかきを販売。銀のスプーンやひづめなど「ラッキーアイテム」をパッケージデザインに採用するほか、店頭のサイネージでは製造過程などを上映する。1969(昭和44)年創業の洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」も新規オープンする。
かねて「東横のれん街」に出店している「味の浜藤」は初のイートインスペース「食事処 味の浜藤」(9席)を併設。5品から2品選べる小鉢や厚焼き卵などが付くランチ定食(15時まで)など、店頭で販売する水産加工食品を使ったメニューを提供する。通常1,380円で提供する「銀だら西京焼御膳」は今月17日まで、840円で提供する(1日50食限定)。
オープニング限定品として、カステラの「福砂屋」と和菓子の「とらや」がコラボした商品で、「福砂屋」のカステラや「とらや」のようかんを一緒に焼き上げた「虎福の夢・紅」(1,155円)、「とらや」のつくね芋を使った生地と「福砂屋」のカステラを重ねて蒸した「虎福の夢・春」(1,365円、いずれも各日・各店60箱限定、10日まで)など、老舗同士のコラボ商品も展開。
東横のれん街移転オープンに先駆け、「東急フードショー」もリニューアル。売り場を4つのゾーンに編集した。「弁当スタイル」には、宇田川町に本店を構えるハンバーグ専門店「ゴールドラッシュ」が初のテークアウト専門店を初出店。手土産や贈り物用のショップが並ぶ「おもたせスタイル」には、ハチ公やモヤイ像などをデザインした限定商品「SHIBUYA MIX」(451円)をラインアップするキャンディー専門店「キャンデイー・ショ-タイム」などが新たに出店した。
東急百貨店東横店の神谷潔店長は「旬のものを先に紹介するフードショーと、老舗ののれん街を合わせて提案することで、渋谷に来れば食の満足感が増すことを狙って店づくりをした。若い方も年配の方も併せて満足いただける一大マーケットを作りたい」とし、「東横線・田園都市線・JR(利用者)など従来のお客さまも地下を通って来やすくするなどし、井の頭線のお客さまもつかんでいきたい」と話す。
営業時間は10時~21時。