渋谷・神南の多目的スペース「ディクショナリー倶楽部」(渋谷区神南1)が3月16日、閉鎖する。今月15日・16日にはファイナルイベントを開催する。
2010年、フリーペーパー「DICTIONARY(ディクショナリー)」の編集・発行などを手掛けるクラブキング(同)が東京都水道局敷地内にオープンした同施設。かねて「水道局代々木漏水防止出張所」だった築40年以上の同建物の取り壊しが決まっていたため、当初から期間限定で開設していた。
脳科学者の茂木健一郎さんを「学校長」に、各分野の第一線で活躍するクリエーターや文化人、学者らを講師陣として迎え、「学ぶを遊ぶ」を合言葉にした働く大人の学校「ART SCHOOL」をメーンコンテンツに展開してきた。
15日には、DJイベント「グッバイ神南!ハローDJ」を開催。高木完さんや川辺ヒロシさん、小林径さん、ビームスのクリエーティブディレクター青野賢一さん、選曲家・モデルなど幅広く活動する佐々木潤さん、ウェブマガジン「ハニカム」編集長の鈴木哲也さん、クラブキング社長の桑原茂一さん、インスタントカメラ「チェキ」での撮影などで知られる米原康正さんなど21人が、3フロア全館でDJプレー。
アーティスト集団「Enlightenment」とプロジェクターを使った企画のコーディネートや映像空間演出を手掛ける岸本智也さんは、建物へのプロジェクションマッピング(21時~予定)を実施。場内には、ノルウェー発のカフェ・バー「FUGLEN」や料理家・山田英季さん、塩山舞さんがブース出展する。開場は19時。入場料は1,000円。
16日にはフリーマーケット「ART PICNIC #7」を開催。ウェブショップ「HITOMONOKOTO」、1897(明治30)年創業の材木店「下甚商店」が始めた家具店「WOODWORK」、アートユニット「現代美術二等兵」、手芸家ミクラフレシアさん、ロボットアーティストKIMURAさん、イベント向けバルーンの制作・リースを行うバボット(世田谷区)などが出展するほか、料理創作ユニット「Goma」、衣食住のデザインユニット「griot.」などによるフードブースもオープン。
当日はワークショップを展開。「Graphic experiments」では、グラフィックアーティスト伊藤桂司さん、グラフィックデザイナーSK8THINGさん、石浦克 (TGB design.)さん、ビジュアルアーティスト河村康輔さんが考案した、2~3個のさいころを振り、出た目の数スタンプを押す。ぞろ目が出たらその数を押して終了となる。4人のサインと作った作品は持ち帰ることができる。所要時間は5分~20分程度。そのほか、活版印刷を体験できるワークショップや、家具の端材でオリジナルの楽器を作るワークショップなども用意する。開催時間や参加方法などはホームページで確認できる。
「この場所でしかできないことがたくさんあったので、未体験の方はぜひ遊びにいらしていただけたら」とスタッフの佐藤さん。施設は今後千駄ヶ谷に移転予定。