NHK放送センター前に3月8日、わらで作る高さ約4メートルの人形道祖神「鹿島様」が登場した。
同所や代々木公園ケヤキ並木通りで翌9日・10日に開催される食イベント「『にっぽんの食 ふるさとの食』全国フェスティバル」の一環。同イベントは「日本の食文化の伝承」「地産地消」「食育」をテーマに、各地のJA(農協)、JF(漁連)などの生産者団体とNHK地域放送局が協力し、2002年から行っている。
秋田県を中心に東北地方の村境の守護神としてまつられている「鹿島様」。他の地域では「塞神(さいのかみ)」や「道祖神」と呼ばれることもあり、東日本の各県約200カ所に点在しているという。
今回鹿島様を展示するのは、「農業は国の基です」をコンセプトにするJA全中ブース。秋田県湯沢市のわらで作った鹿島様は、同市岩崎地区の町内会の人たちが4~5時間ほどかけて制作。刀のつばなど含め、全体がわらで、頭部の木の仮面は1876(明治9)年に作られたものを複製したレプリカになっている。イベント当日、同市の指定無形文化財である伝統芸能「関口作佐楽舞(ささらまい)」が演じられる。
そのほか、各地の「もてなし料理」を提供するブースや、1万,840枚の写真を組み合わせて作った「東北からの『ありがとう』モザイクアート」の展示、被災地の食材を使った「たこ飯おにぎり」「わかめのみそ汁」のチャリティー販売などを行う。
アヒルやウサギなどの動物と触れ合えるミニ動物園や、粘土で野菜・果物と動物を合わせた粘土の人形を作るワークショップ、サトイモの収穫~出荷までの選別作業体験、投網と一本釣りの疑似体験なども実施する。
開催時間は10時~16時。入場無料(一部企画は有料)。