渋谷・円山町の劇場「オーディトリウム渋谷」(渋谷区円山町、TEL 03-6809-0538)で2月2日から、ギリシャの巨匠テオ・アンゲロプロス監督の追悼上映として「旅芸人の記録」が公開される。
ギリシャ生まれの同監督。フランスで映画製作を学んだ後ギリシャに帰国し、映画批評の活動を始める。1970年に初の長編映画を発表。作品は長回し撮影が特徴的だった。昨年1月、作品を撮影中に事故で亡くなった。
同劇場では、「テオ・アンゲロプロス追悼週間」として昨年6月から1週間に1本、同監督の作品を不定期上映してきた。これまで上映してきたのは、ベネチア国際映画祭金獅子賞・国際批評家大賞を受賞した上映時間約3時間30分の大作「アレクサンダー大王」(1980年)、ギリシャの港町テッサロニキを舞台に、老作家と難民の子どもの1日を描いた「永遠と一日」(1998年)、バルカン半島7カ国でのオール・ロケーション撮影を敢行した「ユリシーズの瞳」(1995年)など。
今回、第8週目として上映するのはギリシャ神話を基にした「旅芸人の記録」(1974-1975年)。4年の歳月をかけて製作された作品で、歌劇を上映しながらギリシャを旅する旅芸人たちが、1939年から1952年までの14年間の歴史を語る叙事詩。1975年のカンヌ国際映画祭国際批評家大賞、テサロニキ映画祭最優秀作品大賞ほかなどを受賞。同監督の代表作の一つ。上映時間は約4時間。
鑑賞料は、一般=1,500円、学生・シニア・半券リピーター割引(アンゲロプロス追悼週間の半券提示)=1,200円。「旅芸人の記録」の上映は2月8日まで。