「モバゲー」などを展開するディー・エヌ・エー(渋谷区渋谷2、以下DeNA)が1月10日、同社オフィスも構える渋谷ヒカリエ(同)内で会見を開き、ロゴの刷新、陸上チームの結成などを発表した。
会見に登壇した三輪明宏さん、吉高由里子さん、守安功社長、中畑清監督、三浦大輔投手、瀬古利彦総監督
今年から「Delight and Impact the World(世界に喜びと驚きを)」をスローガンに掲げサービスをより多角化・グローバル化させていく同社。それに合わせロゴを刷新し、一部サービス名の名称を変更。かねて「サービス単体で呼び出していたが、『DeNA』という会社を表に出していきたいと考えていた」と同社守安功社長は話す。
ロゴは頭文字「D」の左側に「:」を付け、右に90度回転させるとスマイルになる「:DeNA」。サービス名はそれぞれ、「ビッターズ→DeNA ショッピング」、「ZEROSTORE→DeNA ZEROSTORE」、「ネッシー→DeNA B to B market」、「スカイゲート→DeNAトラベル(今秋切り替え予定)」となる。「mobage」や「comm」は変更せず、サービス名の後に「by DeNA」を付ける。さらに、各国に構えるDeNAグループのオフィス名を「DeNA(都市名)」に統一した。
併せて、陸上チームの創設を発表。同社は2011年12月、横浜ベイスターズを買収し野球組織への新規参入を果し、同球団の運営を手掛けてきた。そうした中、「1年やってみて、多くのファンに支えられていることや、スポーツの持つ力をあらためて感じた。チームと共に会社も知ってもらい、応援してもらえれば」(守安社長)と、新たに陸上チームの結成を決めた。「健康ブームで、ランニングは身近なスポーツいなっているのでは。市民ランナー含め、スポーツを応援、サポートしていきたい」
チームは、3月31日に廃部が決まっているエスビー食品(中央区)の瀬古利彦総監督らスタッフ6人、選手6人を主体にする。登壇した瀬古総監督は「本当に本当に本当に感謝している」と同社への感謝の言葉を述べ、「2016年ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)での優勝」、「リオデジャネイロオリンピックへの選手の輩出」を目標に掲げ、「将来はオリンピックでメダルを取る選手を出していきたい」と意欲を語った。活動拠点は代々木公園など渋谷区周辺を予定。
さらに、音楽サービス事業へ参入し、スマートフォン向けの「Groovy(グル―ビー)」を始めることを発表。スマートフォン向け無料音楽再生プレーヤーアプリ「Discodeer(ディスコディア)」を、運営するユナイテッド(渋谷1)から譲り受け展開するもの。楽曲の再生、試聴・購入のほか、ソーシャルネットワーク機能を備え、ユーザーは音楽を中心としたコミュニケーションができるようにするという。
同サービスには、ソニー・ミュージックエンタテインメントやユニバーサルミュージック、ビクターエンタテインメントなど24社が参画し、サービス開始時には100万曲以上の楽曲を提供予定。時期は未定だが、年内のサービス開始を目指す。それに先駆け、1月10日からティーザーサイトを立ち上げた。
スマートフォンが普及する中、「サービスのあり方も変わってくるのでは」「スマートフォンらしい音楽サービスができるのでは」と音楽サービス事業に着手。守安社長は「一番の狙いは、聴きながらその音楽に対してコメントをしたり、仲間を作ったりコミュニケーションに絡めて音楽を楽しんでいただくこと。音楽とコミュニケーションをどう融合して楽しめる場を提供できるかが大事」とし、「ソーシャルミュージックという新しい楽しみ方を生みだしたい。グル―ビー発の楽曲を発掘、音楽産業の活性化もできれば」と話した。