表参道「GYRE(ジャイル)」(渋谷区神宮前5)3階のギャラリー「EYE OF GYRE」(TEL 03-3498-6990)で現在、国産家具メーカーのカリモク家具(愛知県知多郡)の展示会「SCENES」が開催されている。
2009年にデザイナー柳原照弘さんをクリエーティブディレクターに迎え始動したブランド「カリモクニュースタンダード」の展示会となる同展。同社内には約30人のデザイナーが所属しているが、同ブランドでは国外のデザイナーと商品開発を行っている。
同年、東京デザイナーズウィークでプロとタイプを発表後、「広く告知するには世界に発信していく必要がある」と判断し、家具見本市「ミラノ・サローネ」でコレクションを発表してきた。国内初の展示会となる同展では、3年間で発表してきた商品やプロトタイプ含めた国内未発表の新作など、全アイテムを展示する。
コンセプトは「日常の暮らしに溶け込む『スモール・オブジェクト』」。参加デザイナーは現在、同社のデザイナーチームや柳原さんのほか、オランダのデザインスタジオ「ショルテン&バーイングス」、スペイン生まれのトマス・アロンソさん、今年のミラノ・サローネで正式なデザイナーデビューを果たしたスイスのルシアン・ギュミさんなど8組。
商品は、北海道のイタヤカエデ、東北のナラ・クリといった国産の木材を使用。日本のおけやたるをイメージした、ショルテン&バーイングスのサイドテーブルシリーズ「COLOUR WOOD」(5万7,900円~7万5,800円)、ポータビリティーをコンセプトにしたテーブルシリーズで、天板と脚を取り外し運ぶことができるアロンソさんの「A FRAME TABLE」(未発売)、スイスのデザインスタジオ「ビッグゲーム」が手掛けた丸と直線を組み合わせたデザインで、最大6脚までスタッキング可能な「CASTOR STOOL」(2万4,000円)など27種をラインアップ。
場内を室内に見立て、家具を配置しながら「日常のさまざまなワンシーン」を再現している。そのほか、同施設地下1階のパブリックスペースにも家具を配置し、実際に使うことができるようにした。
同社マーケティングセンター新規事業プロジェクト係長の池田令和さんは「当社の商品は、最後は職人の手で仕上げている。ものづくりのスピリッツは継続しつつ、国境のないデザイン、世界に通用するデザインを発信していきたい。デザインに興味のある方にもご覧いただけたら」と来場を呼び掛ける。「当社をご存じでない方も多いので、国産メーカーがあるということを知ってもらいたい」とも。
開催時間は11時~20時(最終日は17時まで)。入場無料。11月5日まで。