東京都写真美術館ホール(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)で9月15日から、沖縄県・宮古島(ミャーク)の神歌や古謡を追ったドキュメンタリー「スケッチ・オブ・ミャーク」が公開される。
東京から南西に2040キロ、沖縄本島から南西に310キロに位置する宮古島。人口は約5万5000人。同島で数百年にわたり歌い継がれてきた御嶽(うたき=霊場)での神事で歌われる「神歌」が、後継者が少なく「絶滅の危機にひんしている」という。同作は、歌を歌い継ぐ90歳を超えた老婦人たちの暮らし、2009年に東京のイベントに出演した際のステージなどを追い、3年の歳月をかけて製作。同作は昨年、ロカルノ国際映画祭で批評家週間賞審査員スペシャル・メンション2011を受賞した。
メガホンを取ったのは大西功一監督。1965(昭和40)年大阪生まれ。大阪芸術大学在学中からテレビ報道カメラマンのアシスタントに就く。1988(昭和63)年には学友たちと大阪の街を背景にギター流しを追ったドキュメンタリー「河内遊侠伝」を製作し、卒業制作学科賞を受賞した。映像プロダクションへ就職。モノクロ映画「とどかずの町で」(1995年)などのほか、テレビ番組、ミュージックビデオ、DVD作品などの映像作品を手掛けている。
初日の15日には、大西監督と原案・監修・整音を務めた音楽家の久保田麻琴さんが舞台あいさつを行う。開催時間はホームページで確認できる。