「チケットぴあ」を展開するぴあ（渋谷区東1）とクラブイベント情報サイト「iFLYER」を運営するセブン・セブン・ハーツ（渋谷2）が9月7日、チケットビジネス領域で資本・業務提携を行うことで基本合意したと発表した。

　2006年にサービスを始めた「iFLYER」。昨年から一般ユーザーや会場運営者、アーティスト、イベント主催者など、同サイト利用者自身がイベントの情報登録・編集を行えるサービスを展開している。月間ページビュー数は600万で、ユニークユーザー数は100万。

　チケットぴあではこれまで、大規模なイベントの取り扱いはあったものの、キャパシティーの少ないクラブやライブハウスなどでのイベントの取り扱いは少なかったことから、このジャンルのチケット取扱強化を図るとともに、若い世代の利用促進を狙う。

　今回、チケット販売サービスの強化や両社のサービス拡張、新規サービスの開発を目的に提携。ソーシャルサービスが浸透し、ユーザー発信型の情報が増える中、イベント情報・チケット販売においても、ユーザー自身が情報発信、イベントプロモーション、チケット販売ができるチケッティングサービスの提供を目指すという。

　両サイトでクラブイベントに特化した情報を掲載するほか、双方独自仕入れによるチケットの販売、一部サービスの連携を実施。両サイト間でユーザーIDの連携を行うことで、ユーザーに「より多くの」情報、チケット購入の機会を提供。今後はクラブイベント以外の音楽ジャンルにもサービスの幅を広げていく予定。そのほか、ペーパーレス入場など新たな領域でのサービス開発や海外でのチケット販売も検討していくという。

　ぴあは、セブン・セブン・ハーツが行う第三者割当増資で発行する新株式1万7647株を引き受ける。出資額は「数千万円」。引き受け後の議決権割合は15％となる。

　8月上旬から、「iFLYER」のサイトで、ぴあが取り扱うクラブ系イベントなど一部のチケットの販売を行っているほか、時期は未発表だが今後、ぴあのサイトでも「iFLYER」のチケットや情報を提供予定。これによりぴあは年間8億～10億円の売上増を見込んでいる。