渋谷ロフト(渋谷区宇田川町)6階「LOFT FORUM(ロフトフォーラム)」で9月7日、「パリ・コレクションからのインビテーションカード展~1枚のカードからはじまる物語~」が始まった。
ロフトフォーラムは同日リニューアルオープンした同館に新設された情報発信&イベントスペース。同展はオープニング企画として開催する。パリ・コレクション(以下パリ・コレ)は年に2回パリで開かれているファッションブランドの新作発表会。同展では、ファッションディレクター原由美子さんが1970年代から2010年ごろまでに受け取ってきたパリ・コレのインビテーションの中から、個性的なものを中心に約130点を展示する。
原さんは慶応義塾大学文学部仏文科卒業。1970(昭和45)年「anan」創刊に参加。仏ELLEページの翻訳スタッフを経て、1972(昭和47)年からスタイリストの仕事を始め、「クロワッサン」「エルジャポン」「マリ・クレール日本版」などの雑誌のファッションページに携わる。1973(昭和48)年からパリ・プレタポルテコレクションの取材を続けているほか、呉服店や着物の展覧会の監修、服飾学校の講師などを手掛けている。
会場には、「ケンゾー」「イッセイミヤケ」「シャネル」「ディオール」「アンダーカバー」などのブランドのインビテーションカードが並ぶ。中には、革製の「エルメス」のカードや、「会場に持っていくのにかさばって少し迷惑だった」という、「ジョン・ガリアーノ」の裏地付きのジャケットの袖のカード、「ヨージ・ヤマモト」のシャツの袖を切り取ったカード、「ルイ・ヴィトン」の金色のカードなど、「既成概念を覆すような」カードも。随所にカードの説明など原さんのコメントを書いたポップを掲出している。併せて、原さんが執筆したパリ・コレの記事や資料など約20点も紹介する。
「各メゾンの招待状は手にするとその時のショーの姿までよみがえるものもある」という原さん。「時代の空気、デザイナーのセンスと力量、ショーで見せる洋服の片りん。それらが凝縮されたパリ・コレのカードの『力』をちょっとだけ感じていただけたら」とコメントする。
開催時間は10時~21時。入場無料。10月1日まで。