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原宿で「尾崎豊」特別展-未公開写真・直筆ノート・肉声などを公開

尾崎豊が幼少から高校生まで使っていた学習机などが並ぶ場内

尾崎豊が幼少から高校生まで使っていた学習机などが並ぶ場内

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 ラフォーレ原宿(渋谷区神宮前1)6階ラフォーレミュージアムで9月7日から、「『尾崎豊特別展』OZAKI20」が開催される。

「僕が僕であるために」を披露した尾崎豊の長男・裕哉さん

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 1965(昭和40)年生まれの尾崎豊。1983(昭和58)年シングル「15の夜」とアルバム「十七歳の地図」でデビュー。1980年代から1990年代初頭にかけて10代の若者を中心に共感を呼び人気を博すも、1992年に26歳の若さで亡くなった。代表作は「I LOVE YOU」「OH MY LITTLE GIRL」「僕が僕であるために」「卒業」など。

 没後20年を迎えた今年。尾崎の「創作の現場」をテーマに製作された同展では、初公開となる未公開音源や直筆の創作ノート、肉声のカセットテープ、等身大の写真などで尾崎の足跡をたどる。無名の尾崎を見いだした音楽プロデューサー須藤晃さんが総合プロデューサーを、尾崎のオフィシャルカメラマン・アートディレクターであった田島照久さんが写真監修を、それぞれ務めた。

 会場壁面には、未公開カットを含め田島さんが撮影した当時の写真60点以上を可能な限り等身大で展示。尾崎が幼少から高校生まで使っていたもので、「I LOVE YOU」などの文字が彫られている学習机、レコーディングに使っていたギター、レコーディング機材、衣装などを並べた空間「OZAKI Room」も設けた。

 デビュー前から歌詞などを書きためていた直筆のノートを、未公開ページも見ることができるようにしているほか、ステージ上でファンに向け発したメッセージや「自己と見つめあうためだけに」自分の気持ちを語った肉声テープもヘッドホンで聞くことができる。尾崎の動きをモチーフに造形作家・清河北斗さんが同展に向け制作した3Dの尾崎のオブジェもディスプレー。

 前日6日には同所で記者会見が開かれた。2年ほど前から企画していたという同展について、須藤さんは「アーティストとしてだけではなく、人間としての尾崎に対する興味が皆さん尽きないので、それを見られるものがいい」と考えてきたという。「今の中高生、大学生に見てほしい。どこから入ってきてもいい。彼に興味を持っていただき、(楽曲も)71曲しかないので、聴いて作品に触れてほしい」と話す。

 須藤さんに呼び込まれ登場したのは尾崎豊の長男・裕哉さん(23)。父親の写真に囲まれた同所を見て「すごく不思議」と一言。その後、ギターを奏でながら「僕が僕であるために」を披露。その後登場した、尾崎豊ファンである脳科学者の茂木健一郎さんは「本当に本人じゃなかったの」と驚きを見せた。

 茂木さんは、尾崎について「一言で言うと天才」とし、「有名な『盗んだバイクで走りだす』『夜の校舎窓ガラス壊して回った』というのは、ご自身の体験ではない。反逆する少年の気持ちというのはこういうものだということを、あたかも自分の体験であるかのように作り出せる。それが天才と言われるゆえん。皆が自分の体験のことを歌ってくれていると思える歌詞」と熱弁を振るった。「尾崎さんの楽曲で救われる人はたくさんいる。尾崎さんを一切知らない人に見てもらいたい」とも。

 アートディレクターとして活動していた田島さんは、1983(昭和58)年に尾崎の撮影を振り出しにカメラマンのキャリアをスタート。「素晴らしい被写体だった。特に晩年は格好良すぎた」と振り返る。「僕の手元には2万カットの写真とデザイン関係の資料が、最初のころから、不思議と捨てることなく全部ある。人の前に紹介することがあるのかとずっと考えていた」とし、「ファンの方も初めて目にされるので、じっくり堪能していただきたい」と来場を呼び掛けた。

 開催時間は11時~20時(入館は閉館の30分前まで)。入場料は、一般・大学生=1,500円、中・高校生=800円ほか。今月19日まで。

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