渋谷・富ヶ谷に6月、長野県塩尻市のアンテナショップを兼ねたワインバー「dall’uva(ダルーヴァ)」(渋谷区富ヶ谷1、TEL 03-6407-2362)がオープンした。
2006年に「塩尻地域ブランド戦略」を策定し、「塩尻ブランド」の構築を推進している同市。同店は同戦略のアクションプランの一環で開いた。物産館という形では「地域資源のPR効果が薄れてしまう」と考え、ワイン・木曽漆器・野菜に絞り「効果的にPRする方法」を検討した結果、ワインバー業態で出店。民間とタイアップし、経営は同ビルオーナーでもあるシズナ(同)に委託した。
店名はイタリア語の造語で「ブドウから」という意味。店舗面積は16坪で、席数は18席を用意。店内は「イタリアの田舎の朽ちたワイン蔵」を連想させるような色目のディスプレー棚やアンティーク調の家具などを配置。ファサードに鉄製のサイン(看板)を掲出することで「現代風」の雰囲気を取り入れた。
木曽漆器の器や箸を使う同店。メニューは「いわしと塩尻産レタスのオーブン焼き」(800円)や「和牛ほほ肉・塩尻産赤ワイン煮込み」(1,500円)など。ワインは、「五一わいん 塩尻メルロ」(2,200円)や「井筒ワイン オールドメルロー」(4,800円)など同市内8ワイナリー約50銘柄をラインアップ。ワインリストの約7割を同市産でそろえている。20~30代の若い層にも塩尻のワインを知ってほしい」と価格も抑えたという。客単価は3,000円弱。
オープン後、30代の女性同士やカップルの来店が中心で、男女比は6対4程度。塩尻を含めた長野県出身者や、同市のワインを飲んだことのない若い層が多いという。同市経済事業部ブランド促進室の曽根原博さんは「塩尻に一度は行ってみたいという方が増えるきっかけになれば」と期待を込める。
営業時間は18時~24時。日曜定休。同所では今後、営業していないランチの時間帯を活用し、ワインセミナーや木曽漆器、農作物などの展示・販売などのイベントも開いていく予定。