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写真美術館で写真家・川内倫子さん個展-新シリーズなど80点

新作シリーズ「あめつち」の映像作品とオリジナルプリントが並ぶ場内

新作シリーズ「あめつち」の映像作品とオリジナルプリントが並ぶ場内

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 東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)2階展示室で現在、写真家・川内倫子さんの個展「照度 あめつち 影を見る」が開催されている。

新作シリーズ「あめつち」より

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 1972(昭和47)年滋賀県生まれの川内さん。2002年に写真集「うたたね」「花火」(リトルモア)の2冊で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞。昨年には写真集「Illuminanc」(日本語版はフォイル)を5カ国語で同時発売している。

 首都圏の美術館で初の個展となる同展は、川内さんが約15年をかけて撮りためたシリーズ「Illuminance(イルミナンス)」、初公開となる最新作「あめつち」「影を見る」を紹介。約80点の作品で川内さんの作品世界の新たな展開に迫る。

 イルミナンスは、川内さんの作品の代名詞となる写真スタイル「ローライフレックス6×6センチ」のフォーマットによるシリーズ。イルミナンスは光の「照度」のことで、「同じものが玉虫色のようにいろいろな色に見える、世界はいろいろな見え方をする」という意味が込められている。同展では、昨年発売された同名写真集から、空間的インスタレーションとして再構成。約60点のオリジナルプリントと映像作品を展示する。

 熊本県阿蘇山で行われる早春の行事「野焼き」を撮影した際に、初めて「自分が星の上に立っている」という感覚を得た体験から始まった「あめつち」と「影を見る」。壁に向かって祈る人々の光景など、地球上のさまざまな事象をつないで「宇宙的な広がりを直感する」。写真は4×5インチの大判カメラで撮影。場内では、20分かけて燃えていく山を捉えた「あめつち」のオリジナルプリント約15点と映像作品、一年のうちの決まった季節・時間に現れる渡り鳥の群れの飛行を捉えた映像作品「影を見る」を上映する。

 開館時間は10時~18時(木曜・金曜は20時まで、入館は閉館の30分前まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は翌火曜)。入場料は、一般=700円、学生=600円、中高生・65歳以上=500円ほか。7月16日まで。

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