帝国データバンクによると、ジーンズメーカーのボブソン(港区南青山2)が6月1日、東京地裁から破産手続き開始決定を受け、倒産した。
1970(昭和45)年にジーンズの製造販売を始めた山尾被服工業(岡山県岡山市)が、その翌年から「BOBSON(ボブソン)」ブランドによるジーンズの企画・製造・販売を始めたのが始まり。卸販売のほか直営店などによる小売りも手掛けていたが、激安ジーンズの登場による価格競争の激化などから次第に販売不振となり、2009年にはマイルストーン ターンアラウンド マネジメント(千代田区)出資の子会社にBOBSON事業を譲渡し、再生を目指していた。
しかし、新生ボブソンはその後も経営環境は好転せず、帝国データバンクによると、昨年5月に東京地裁へ民事再生法の適用を申請。同年12月には再生手続き認可決定を受けていたが、再生計画が遂行される見込みがなくなり、今年4月26日に再生手続き廃止決定を受けていたという。
帝国データバンクによると、昨年2月期末時点の負債総額は約10億7,400万円。破産管財人の平山隆幸弁護士によると、店舗・売り場は今年10月までには全て閉鎖し、30人弱の従業員も解雇を予定。「ボブソン」の商標は売却交渉中だという。