渋谷でダンス「テヅカ」日本プレミア-手塚治虫作品・精神にインスパイア

(左から)振り付け・演出を手掛けたシディ・ラルビ・シェルカウイさんと出演する森山未來さん

(左から)振り付け・演出を手掛けたシディ・ラルビ・シェルカウイさんと出演する森山未來さん

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 渋谷Bunkmauraオーチャード-ホール(渋谷区道玄坂2)で2月23日、ダンス作品「テヅカ TeZukA」の日本プレミア公演が始まった。

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 手塚治虫の漫画・アニメ、精神にインスパイアされた同作は、イギリス「サドラーズウェルズ劇場」とベルギーを拠点に、各国のダンサーと同作の振り付けを担当したシディ・ラルビ・シェルカウイさんのコラボレーションを手掛けるイーストマンプロダクション、Bukamuraが手塚プロダクションの協力を得て共同製作した。

 シェルカウイさんは昨年度、英国ナショナル・ダンス・アワード最優秀振付家賞、ブノワ賞最優秀振付家賞、ローレンス・オリヴィエ賞最優秀新作ダンス賞をトリプル受賞した振り付け家で、同作はシェルカウイさんが振り付け・演出を手掛けた最新作。昨年9月にロンドンで世界初公演を行った後、ワールドツアーを展開中。同所での公演が日本プレミア公演となる。各国のダンサーや書道家などが出演するほか、東京公演は俳優・森山未來さんが出演する。

 物心が付いたころから手塚治虫作品を読んでいたという森山さん。「好きな作品を挙げるときりがない。自分の大きな価値観と言うか、4割くらいは手塚治虫でできているくらい尊敬してやまない」とし、「この作品の中では手塚作品からインスパイアされたさまざまな表現がつながっている」と話す。

 「手塚という題材と言う時点で、日本中のいろいろな人が注目していると思う。手塚治虫という世界をどのようにダンスのパフォーマンスに昇華するか。それぞれの手塚治虫像があると思うが、違う感覚として客観視できるような。でもどこかでこっちで持っている手塚治虫への愛情と作品からあふれる愛情というシンパシーを感じられるはず。僕はやっていて、そこに包まれていくことをひしひしと感じるので、このコラボレーションを楽しんでいただければ」と来場を呼び掛ける。

 シェルカウイさんは、「私が若い時に手塚さんを発見して、この作品のためにもこの数年間たくさんリサーチをした。この作品は彼の作品に対するオマージュだ。彼の成したこと、人生哲学、芸術は全て忘れてはいけないものだと思うので、もう一度お伝えしたいと思った」とし、「モロッコ系ベルギー人の私が彼(手塚)の漫画を通して日本の文化を知ることになった。私にとっては大きな架け橋だった。称賛の言葉が尽くせないが、みんなでダンサーたちと心を合わせて敬愛の念を込めて作った」と話す。

 各公演共、開演1時間前から当日券(S席=8,000円)を販売する。

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