表参道ヒルズ（渋谷区神宮前4）本館地下3階スペースオーで12月1日、英ファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウエストウッドさんの「靴」にフォーカスした展覧会「Vivienne Westwood Shoes, An Exhibition 1973-2012」が始まった。

ウエストウッドさん私蔵の「ゴート・チェーン・ブーツ」

　1941年英イングランド・ダービーシャ地方生まれのウエストウッドさん。北ロンドンで小学校教師をしていたウエストウッドさんは1965年、パンクバンド「セックス・ピストルズ」を売り出したことでも知られるマルコム・マクラーレンと出会い、ファッション界でのキャリアをスタートさせ、1971年にはマクラーレンと洋服店「Let it Rock（現Worlds End）」を開業。パンクカルチャーの源流となった。1981年に初のキャットウオークプレゼンテーション「Pirate（パイレート）」を発表し、1980年代の「ニューロマンティック・ムーブメント」を巻き起こすきっかけとなった。1990年・1991年には2年連続で英国ファッション協会から「Designer of the Year」を受賞している。

　今年、ウエストウッドさんがデビュー40周年を迎えることから開催される同展。昨年9月ロンドンでの開催を皮切りに、モスクワやベイルート（レバノン）などを巡回してきた。「美しさを最高の高みに引き上げるためにも、女性の靴にはとても高いヒールとプラットフォームは欠かせない」と語るように、ウエストウッドさんのクリエーションで靴は「究極のフェティッシュアイテム」だという。

　「タイムトンネル」をテーマにした場内では、約200足のコレクションを時系列で展示。1973年「セックス」コレクションで発表されたアイテムで、ボンデージや革などのSMを表現したほか、両足を南京錠で施錠することができるウエストウッドさん私蔵の「ゴート・チェーン・ブーツ」をはじめ、1993年にショーで着用した英モデルのナオミ・キャンベルさんがランウエーで転倒したことでも知られる10インチものプラットフォーム・シューズ「スーパー・エレベスト・ギリー」、2012年秋冬コレクションの作品まで。場内ではランウエーのアーカイブを編集した映像を上映するほか、中央には2012年春夏コレクションの洋服などを、3方にはランウエーでのみ発表するアクセサリーやボンデージなどのショーピスなどを、それぞれ展示している。

　併設するミュージアムショップでは、1973年～2006年までの靴の写真などを収録した写真集（1万500円）、クリアファイル（4種、各420円）、靴の写真をプリントしたポストカード（10種、各189円）、シューズのシルエットをデザインしたエコトートバッグ（2種、各1万1,550円）やシルクカシミヤウール・スカーフ（2万5,200円）など同展のために制作した商品などを販売。デザインは代表的な柄の「ミルキーウェイ」「スクイーグル」「テディベア」に加え、40周年を記念してデザインした過去のウィメンズ・コレクションの招待状や「アイコニック」なグラフィックをコラージュした「インビテーション」「レーベル」が中心。

　同所ではブレンデッドスコッチウイスキー「シーバスリーガル18年」とコラボレーションしたデザインボトルで、世界2500本限定生産された「CHIVAS REGAL 18 Year Old by Vivienne Westwood」（5万2,500円）を国内では同所のみで限定18本を販売する。

　開催時間は11時～19時（日曜・祝日は20時まで）。入場料は、一般＝1,000円、大学・専門学生＝800円、高校・中学生＝600円、小学生以下無料ほか。2012年1月9日まで。