渋谷駅新南口近くに12月1日、クリエーター向けのコワーキングスペース「co-ba(コーバ)」(渋谷区渋谷3、TEL 03-6811-7179)がオープンする。運営は空間デザインやクリエーティブディレクションなどを手掛けるツクルバ(上原3)。
以前、同じ不動産関連の企業で働いていた村上浩輝さんと中村真広さんが今年8月に設立した同社。2人の強みを生かして、「IT分野に乗り込めないか」と考えていたところ、海外で人気が出ているコワーキングスペースに目をつけ、自社で運営する初のスペースとして開く。開業にあたり同社は、マイクロ・パトロン・プラットフォーム「CAMPFIRE」で支援を募り、11月10日現在までに71万円以上の支援額を集めた。
お互いが受発注先の関係というだけでなく、企画段階から一緒に携わるという「クリエーターの新しい働き方を提案したい」と、グラフィック・ウェブデザイナー、イラストレーター、編集者、建築家などのクリエーターをはじめ、企業家やNPO関係者など「広いの意味でのクリエーター」をコアターゲットに据えた。
店名は「工場」や「共有する場所」という思いを込め名付けた。フロア面積は約122平方メートルで、約40席を用意する予定。「宿り木」をイメージした一連の机は滑走路のようにも見え、同所から「飛び立ってほしい」という思いも込める。Wi-Fiや電源、コピー機、会議室、鍵付きロッカー(24基、月額3,150円)を完備。壁面は黒板素材にし、メモなどを書き込めるようにする。
会員制を中心に運営する同スペース。プランは、フリー席で24時間使用可能な「ノマドプラン」(月額1万5,750円)、フリー席で法人登記することができる(=オプション5,250円)などの「スタートアッププラン」(同2万1,000万円)、固定席で鍵付きロッカーを無料で使えるほか、デスクトップPCや機材なども設置できる「スモールカンパニープラン」(同6万900円)など。入会に際し事務手数料1万500円が別途必要。非会員には、「2ウイークチケット」(1万500円)、「ワンデードロップイン」(1,260円)を用意する。
オープンに先駆け11月10日から、ホームページ上で会員を先行募集している。今月中の申し込みに限り事務手数料を無料にするほか、完成・入居後、イメージと異なる場合は12月までの申請に限り、全額返金保証制度を用意する。入居には簡単な審査がある。
あらゆるジャンルのクリエーターが集まるだけでなく、新たなプロジェクトが生まれる「交差点」になりたいという。「劇的には変化しないかもしれないが、現状にプラス1、プラスアルファ、何かしらのスパイスを加えたい人に利用していただければ」と村上さん。中村さんは「入居者同士のプロジェクトなど、当施設発の何かが生まれれば」とし、「多店舗化も視野に入れ、ハードのみならずソフトも含んだアプローチ、場づくりに取り組んでいきたい」とも。
オープン後は、イベントなども開いていく予定。24時間営業(非会員は10時~21時)。