渋谷のミニシアター「シアターN渋谷」(渋谷区桜丘町、TEL 03-5489-2592)で10月22日から、ロック・ドキュメントなどをレイトショー上映する「PUNK/HC FILM FES’11」が開催される。
3年ぶり4回目となる同企画。2006年開催時には、ロック・ドキュメント「AMERICAN HARDCORE」(ポール・ラックマン監督、2006年)上映中、観客からの「もっと音量を上げろ」という声に応え、「最大限」の音量で上映を行ったところ、場内壁面に設置されていたスピーカーが壊れてしまった。同イベントポスターのキャッチコピー「全ては破壊から始まった…」はそこから付けられたという。
5年ぶりの上映となる「AMERICAN HARDCORE」は、1980年から1986年をインタビューと当時の映像でUSハードコア/パンクムーブメントの「最盛期」に迫る。BLACK FLAGやMINOR THREAT、BAD BRAINSといった「代表格」から地方都市のバンドまで全60バンドなど94人のインタビュー、76曲の楽曲を使用している。上映日程は10月22日~28日、11月5日~11日。
ライブフィルムは2本立てで上映。1976年に結成されたハードコア・パンクバンド「BLACK FLAG」が1984年にイギリスで行ったライブを収めた作品で、現存する唯一の正規リリースライヴ映像「BLACK FLAG LIVE」(1984年)に日本語字幕を付けて上映。ボーカルのヘンリー・ロリンズの声が「恐ろしく大きく」収録されているのに対して、「若干小さめ」で収録されているギター、ベース、ドラム音。上映は「極力」全体のボリュームを上げて「迫力のサウンドを引き出す」という。
もう1作は、1970年代末ロサンゼルスで活動したパンク・ロック・バンドGERMS。活動期間わずか3年で発表したアルバムは1枚ながらも、1980年代以降のハードコア/パンク・シーン、グランジ/オルタナ・シーン、メロコアへと続く「アメリカン・パンクの原型を作った」彼らが1979年に行ったライブの映像「GERMS/MEDIA BLITZ」(1979年)。上映日程は10月29日~11月4日。
11月4日には上映前に公開記念トークイベント「アメリカ音楽の闇を斬る!! 日本の猛者たちによるUS ハードコア大トーク!!」を開催。谷ぐち順さん(レスザンTV)、谷ぐち健さん(ビヨンズ)、吉村秀樹さん(ブラッドサースティ・ブッチャーズ)、トクさん(プンクボイakb ロマン優光)が登壇を予定する。当日、開館時より劇場窓口で整理番号を発行。
鑑賞料は、一般=1,500円、学生=1,000円ほか。11月11日まで。場内では2006年公開時に「即完売」した、「AMERICAN HARDCORE」とファッションブランド「RUDE GALLERY」のコラボTシャツ(3,150円)も復刻販売する。