山種美術館(渋谷区広尾3、TEL 03-5777-8600)で現在、夏休み企画「日本画どうぶつえん」展が開催されている。
近代日本画を中心に、動物たちの姿を描いた作品64点を紹介する同展。毛づくろいをする猫の緑色の目が印象的な重要文化財「班猫」(竹内栖鳳、今月21日まで)、背筋を伸ばした猫を描いた「猫」(小林古径、今月23日~)、みみずくを描いた「木精」(山口華楊)、「鴨雛」(竹内栖鳳)、「雛」(茂田青樹)、トビウオの群れを描いた「黒潮」(川端龍子)ほか。
山種コレクションルームでは、たき火をたき、そこに群がるガを写生したり、採集したガを室内で写生したりしたという重要文化財「炎舞」(速水御舟、今月23日~)をはじめとする昆虫・両生類などを描いた作品も展示。
期間中、子ども向けのワークシートや「動物スタンプ」などの無料体験コーナー、ぬいぐるみとの写真撮影スポットなども用意する。
「愛らしい動物の絵を展示した会場は、まるで動物園のようににぎやかで楽しい雰囲気。普段、子どもから大人まであまり目にする機会のない日本画を、動物という身近なモチーフから親しみを感じていただき、間近に鑑賞することで、和紙や絹、岩絵具や金などの質感に接していただきたい」と山﨑妙子館長。「竹内栖鳳の『班猫』や速水御舟の『炎舞』など当館の代表的な重要文化財の作品も前・後期で入れ替えて展示するので、この機会にお見逃しなく」とも。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。入場料は、一般=1,000円、大高生=800円、中学生以下無料ほか。月曜休館。9月11日まで。