渋谷の地下ギャラリー「NANZUKA AGENDA(ナンヅカアジェンダ)」(渋谷区渋谷2、TEL 03-3400-0075)で現在、気鋭イラストレーター・アートディレクター黒田潔さんのオープンスタジオプロジェクトが開催されている。
1975(昭和50)年東京都生まれの黒田さんは、多摩美術大学大学院美術研究科グラフィックデザイン専攻修了。2003年よりイラストレーターやアートディレクターとして広告や雑誌のアートワークを手掛ける傍ら、ドローイングを軸に創作活動を続けてきた。これまでに、椎名林檎さんの「茎」のPVなどを手掛けているほか、「愛・地球博」(2005年)や「MOTアニュアル2010:装飾」(2010年、 東京都現代美術館)などで作品を発表している。
今回同プロジェクトでは、森や植物をテーマにしたウオールドローイングと区画や多角形をテーマにしたドローイングから成るインスタレーションを完成させる。最終日の25日(18時~21時)にはクロージングパーティーを開催。同プロジェクト期間中に制作した、一冊ごとに異なるコラージュを見開きで用意する100部限定の作品集を販売する。価格は2,415円。
「公開制作は初めて」という黒田さん。「初めての方にもお会いできたり、直接感想を聞けたりするのがうれしい。手伝ってくれているスタッフたちと制作していくのは、一人で制作する時とは違う刺激や要素があり、現場で新しいものが生まれてくるのは大切」とし、「本を作るという大きなテーマもあるので納得できる作品に仕上げたい。(コラージュは)一冊として同じものがないので、技法や紙を変えたりして作っている」と話す。来館者は専門学生やデザイナーも多く、「描き方など制作についての質問もある」という。
開催時間は13時~19時(黒田さんの在廊時間は15時~19時)。通常公開日は毎週水曜・金曜・土曜。入場無料。今月25日まで。