神宮前に4月29日、帽子店「Paille d’or（パイユドール）」（渋谷区神宮前6、TEL 03-3498-8005）が移転オープンした。経営はバラ色の帽子（神宮前6）。

トップの四つ角にへこみを付けているのが特徴の「へこみクロシェ」

　1976（昭和51）年創業の同社。当初は「同潤会青山アパート」（現・表参道ヒルズ）や旧店となるキャットストリート近くの一軒家風の建物などにセレクトショップを展開していたが、2006年にレディス帽子店「パイユドール」に業態変更。それに伴いキッズ用の帽子ブランドとして展開していたオリジナルブランド「Barairo no boushi」もレディスブランドに刷新した。

　今回、旧店の契約満了などを機に移転。「原宿でキャットストリート近くが良い」という同社社長でデザイナーの薗部弘子さんの思いもあり、旧店からほど近い場所に店を構えた。店舗面積は約10坪。オレンジやピンク、イエローなどカラフルにペイントされた外観・内装は、共に薗部さんが色を指定。店内には、旧店でも使っていたフランスのアンティーク什器やエイジング加工を施した什器などを配置するなど、「フランスの家」のような雰囲気に仕上げた。

　「Barairo no boushi」のほか、英・老舗帽子ブランド「Christys’」や帽子やコサージュを展開する「Sugri」、ソックスブランド「ANTIPAST」を扱う。2階に店を構えていた旧店ではレディスのみの展開だったが、路面に移転したことから来店客の「幅が広がる」と考え、メンズ向けの帽子、ソックスの取り扱いも始めた。

　「JOLIE FILLE（かわいい大人の女）」をテーマに帽子を展開する「Barairo no boush」。トップの四つ角にへこみを付けているのが特徴で、毎シーズンモチーフ飾りを変えて発表している「へこみクロシェ」（8,190円～1万800円）や「かぶり心地」にこだわり、試作を繰り返し製作する「麻のくしゃキャスケット」（6,980円）、麦素材だが畳んでバッグなどに収納できるのが特徴の「ハチの巣クロシェ」（7,560円）など。コサージュやオリジナルプリントの生地なども手掛けている。

　同ブランドの中心価格帯は、ベーシックなライン＝5,000円台～6,000円台、特殊効果が施されているなどの「個性的」なアイテム＝7,000円台後半～9,000円、同店のみで販売する一点物＝1万円～2万円。

　オープン後は20～40代を中心に60・70代の既存顧客のほか、カップルや近隣住民、保育園が近いことから子連れの主婦などの来店が増え、「（客層の）幅が広がった」と松島幸子店長。「帽子初心者の方も絶対に似合う形があるので、かぶって遊んでいただきたい。試着は恥ずかしいという方もいると思うので、かぶりやすい空間を作っていければ」と話す。今シーズンは「中折れやつば広の帽子を探している方が多い」とも。

　営業時間は11時30分～20時。現在商品購入客にはノベルティーのポストカードを進呈している。