ビジュアル主体のインテリア、建築、デザインの専門洋書店「hacknet(ハックネット)代官山店」(渋谷区恵比寿西1、TEL 03- 5728-6611)が5月8日、閉店する。
1996年、創業とともに大阪・南船場に1号店を出店(2008年閉店)。インテリアデザインを片山正通さんが手掛けた代官山店は2003年にオープン。同時に、同店を運営するメメックスの本社も移転した。リーマン・ショック後のB to Cビジネスの落ち込み、今後の東日本大震災の影響を見込んで今回の閉店を決めたという。
22カ国の書籍を扱う同店。イギリスやドイツ、フランス、スイス、イタリア、フィンランドなど欧州が70%、アメリカが20%、日本などその他10%で、ジャンルはグラフィック30%、インテリア20%、ファッション(写真集を含む)10%、アート5%ほかをそろえる。店頭在庫タイトルは3,000タイトル以上。
プロショップであることから、インテリアやグラフィック関連、編集者などのクリエーター、専門学校の学生などの来店が中心で、デザイン関連の書籍や希少価値の高い絶版書籍の人気が高かったという。
今後は、書籍の卸や「本のある空間」のプロデュース業務などB to Bビジネスに特化し、B to Cビジネスはインターネットのみで展開していく予定。「(創業当初から)取次に関わらないでセレクトし、スタッフが理解した書籍を提案するかたちを目指していた。今後、書店としての形が大きく変わってくると予測しているので、その役割を終えた感じがある」と同店ディレクターの安岡洋一さん。「継続する部分もありつつ、次のフェーズに向かうための閉店」とも。
営業時間は11時~20時。現在、和書など一部を除き30%引きで販売する売り尽くしセールを行っている。