昨年12月26日、44年の歴史に幕を下ろした渋谷・道玄坂の楽器店「ヤマハミュージック東京 渋谷店」の閉店記念コンサート「さよならヤマハ渋谷店コンサート」が1月19日、「SHIBUYA-AX」(渋谷区神南1)で開催される。
ヤマハの前身「日本楽器製造」が1966(昭和41)年に開業した同店は、道玄坂沿いの売り場2フロアでギターやドラム、各種電子楽器、管楽器・弦楽器、ピアノなどの楽器を扱い、音楽教室やライブハウスなども併設。音楽愛好家やポピュラーミュージック系アーティストらに親しまれてきた。
コンサートは、閉店のニュースを知ったミュージシャン松武秀樹さんが「渋谷店にお世話になったミュージシャンのみんな、渋谷店へのお礼にコンサートをやろう!」とツイッター上で呼びかけたことをきっかけに、向谷実さんや山川恵津子さんらが参加を表明。さらに「声掛け」が広がり、40人以上のミュージシャンが集まり実現に至った。
ステージに立つのは松武さん、向谷さん、山川さんのほか、サンプラザ中野くん、DJ TAROさん、作詞家・松井五郎さん、ソロ活動のほか、accessやIcemanなどのユニットで音楽プロデューサー・キーボディストなどを務める浅倉大介さん、シンガーソングライターで作曲家の中西圭三さん、シンガーソングライター吉田美奈子さんら。当日は、コンサートのために松井さん(作詞)、山川さん(作曲)が書き下ろしたオリジナル曲「坂道の向こうへ」を披露するほか、ヤマハが1983(昭和58)年に発表した「DX-7」を軸とした「歴代の」シンセサイザーを使った「シンセバトル」も行う。
特設サイトには「楽器のことでも散々お世話になり、その後はスペースを貸していただいてピアノの練習をしたり、楽譜をあさりに行ったり。あるのが当たり間だと思っていたあの空間がなくなってしまったなんて、想像できない」(坂本龍一さん)、「ロックが成長してきた背景に、その支援場所という意味もあったように思える。長い間お世話になりました。ありがとう!」(細野晴臣さん)など、著名ミュージシャンからのメッセージも寄せられている。
開場18時30分、開演19時。入場料は6,000円(別途ドリンク代500円)。チケットは各プレイガイドで発売中。