西武渋谷店(渋谷区宇田川町、TEL 03-3462-0111)で現在、現代アート作家・名和晃平さんが率いるプロジェクトチームとコラボした複合アート企画「SPRING ART(アート×ファッションの融合)」が展開されている。
同店は今年、年間を通じてアートプロジェクトを展開し「全館ギャラリー化」を図る狙い。第1弾となる同企画では、現代アート作家の名和晃平さんを中心に、京都造形芸術大学の学生らで結成した「SANDWICH、京都造形芸術大学 ULTRA SANDWICH PROJECT#4、#5」とコラボレート。「百貨店は消費の場であり、大量の商品(=情報)が扱われる環境」であることなどから「情報と消費」をテーマにした作品26点を館内10カ所で展示している。
名和さんは1975(昭和50)年大阪生まれ。同大准教授を務めるほか、2009年に京都に構えたスタジオ「SANDWICH」を拠点に活動。同年、銀座「メゾン・エルメス」で開いた個展「L_B_S」が好評を博したほか、昨年開催された国際展「第14回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2010」では最優秀賞を受賞した。
A館ショーウインドーでは、「日本に数台しかない」という3Dスキャニングマシンを使いロシア人モデルを3Dスキャンして作ったマネキン「Polygon-Double-Yana」3点を展示するほか、A館1階VPOやA・B館3回連絡通路、B館5階アートスペースなどには阿修羅(あしゅら)像やギター、三輪車、くまのプーさんやリラックマなどのキャラクターなどに発泡ウレタンを吹き付け塗装して制作した「Villus(ヴィラス)」シリーズを展示。
同店では今後も、ウインドーや外壁、エントランス、通路などを活用し「全館ギャラリー化」を展開していくという。「アートに囲まれる、心地よい買い物空間を提供し、上質な美術体験を楽しんでいただければ」(販売促進部部長の田中宏明さん)
営業時間は10時~20時(木曜~土曜は21時まで)。今月24日まで。