米アーティスト、デヴィッド・バーンさんの展覧会「DAVID BYRNE ART EXHIBITION」が現在、原宿のイベントスペース「VACANT(バカント)」(渋谷区神宮前3、TEL 03-6459-2962)で開催されている。主催は同スペースを運営する「NO IDEA」(同)。
1952年スコットランド生まれのバーンさんは、大学中退後、1970年代半ばにロックバンド「Talking Heads(トーキング・ヘッズ)」を結成。1980年代を中心にボーカル兼ギターとして同バンド率いた。音楽活動の傍らアート分野でも約20年のキャリアを持ち、同展では未公開作品や新作を含む作品を展示する。
89×72インチのキャンバスにジョージ・W・ブッシュ元米国大統領や故サダム・フセイン元イラク共和国大統領など政治家のマスクをデザインした「Political Flesh」3点(各5,000万ドル)をはじめ、1枚の写真に2~3枚の画像を使い、見る角度によって絵が切り替わるインチキュラー写真11点(2,500ドル~3,500ドル)、1981年にバーンさんが発表したアルバム「My life in the bush of ghost」用に制作し、未公開だったものを作品としてプリントした「Bush f Ghosts Reject」4点(1,500ドル~)の全18点(1ドル85円換算)を公開する。
会場では、96個のギター用エフェクターを使ったインスタレーションも展開。あらかじめ録音しておいた音が流れる中、来場者がエフェクターを踏むことで音が変化していく仕組み。
期間中1階では、バーンさんのこれまでのアート活動を総括した「ARCHIVE SPACE」を展開。最終日の26日には、同スペースでバンド「BUFFALO DAUGHTER(バッファロー・ドーター)」やギターユニット「IKEBANA」のメンバーとして活動する山本ムーグさんをホストに迎えたライブパフォーマンスを行う。開催時間は18時~(17時30分開場)。入場料は1,800円(別途1ドリンク制)。VACANT公式ホームページなどで予約を受付中。
「世界中のアーティストから支持を集めるミュージシャン、デイヴィッドの音楽ではないアウトプットを見ることで、彼の表現・考え方がより一層深く味わえる。それと同時に、70年代という激動の時代を駆け抜けた彼の活動を追うことで、その時代を体験していない若い世代の人たちが刺激を受ける『何か』が必ずあるはず。輝かしい時代の片りんに触れていただければ」と同社永井祐介社長。
営業時間は13時~21時。月曜定休。入場料は800円(学生500円)。今月26日まで。