渋谷・百軒店エリアで現在、アートを通じた街づくりイベント「SCAPE WORKS 百軒店 2010」が開催されている。主催は渋谷百軒店ミュージアムプロジェクト（青山学院大学総合文化政策学部鳥越研究室内）。

　映画館やロック・ジャズなどの喫茶が軒を並べていたことでも知られ、現在も個人経営の飲食店が多く出店している同エリア。2回目を迎える同イベントは、同商店街各所を会場に「新しい風景＝SCAPE」をつくり「地域の力を引き出していくこと」を目的に開催。「サウンドスケープ」をコンセプトに活動する同大総合文化政策学部教授の鳥越けい子さんと「お散歩演劇（ポタライブ）」の創案者で劇作家の岸井大輔さんが同大の学生たちと共同で取り組んでいる。

　今年は「写真」をテーマにした企画を中心に、同地域とほかの渋谷のエリアをつなぎ、「若者たちをはじめとする多くの人たちに『独自の渋谷文化発信地』としての百軒店の魅力を発信」するという。

　期間中、同商店街に住む人や店を構える人などに聞いた話をキャッチコピーに「思い出の場所」で写真を撮るワークショップ（今月28日・12月4日開催）や、撮影した作品のほか同商店街の今昔を紹介する写真展などを展開。スパイス料理店「スパイスキッチン－魚（さかな）THE ユニバース－」では12月11日・12日、座談会を開く。

　区立公園「百軒店児童遊園地」（道玄坂2）には土曜・日曜の午後、仮設アートスペース「くつろぎ屋」を開設。写真展会場としても開放するほか、詩誌「repure」の有志による「詩の創作」と合評「ポエトリースケープ」（12月5日13時～）などのイベントも行う。

　「渋谷・百軒店の魅力をさまざまな分野のアートの力で引き出していきたい。百軒店に足を踏み入れたことがない人や、最近遠ざかっているがかつての百軒店を知っている人などにも参加いただければ」と鳥越さん。

　各イベントの時間など詳細情報はホームページで確認できる。12月12日まで。