風船を持ちながら原宿・表参道エリアを歩き、地球温暖化防止などについて考えるイベント「原宿表参道 まち歩き・風歩き・いきもの歩き~2010秋~」が10月17日、開催される。主催は、霞ヶ浦とその流域での環境調査などを行ってきたNPO法人「アサザ基金」などで組織する「原宿表参道・まちエコキッズ・ネットワーク」。
商業集積地でありながら、里山を構成する谷津田(樹枝状の谷地形)が残っているなど「自然が感じられる」街でもある原宿・表参道エリア。同ネットワークでは昨年、原宿・表参道エリアを題材に脱温暖化や生物多様性保全を掲げ「新しいブランド価値創造」や発信などを目的とするプロジェクト「原宿表参道・森の恵・森の風プロジェクト」を発足。
プロジェクトの一環として、今年8月に第1回目のまち歩きイベントを開催。小学生から50代など幅広い世代の約50人が参加した。ほかにも、表参道を起点に「『生きもの』など、新たな文脈で『都市空間』を読み解きながら、都市に潜在する意味や価値を浮かび上がらせる」トークセッションも開催している。
当日は、沖縄県多良間島の子どもたちがメッセージを書いた「なぐらし(多良間島の方言でサンゴのかけらの意味)」付きの風船を持ち、明治神宮周辺や表参道ヒルズ裏手、東郷神社、キャットストリートなどのエリアを歩く。神宮の森から街に流れ込む涼風の流れや、各所にどのような生物が生息しているのかなどを調べるほか、同エリアで暮らす人たちから今と昔の変化などについて話を聞くという。
アサザ基金の向井知さんは「今まで気付かなかった、街に広がっていこうとする風の道や、原宿・表参道に眠る『谷津田』という地形に気付いてもらうことで、違う街の一面が見えるようになってほしい。環境問題に取り組むきっかけがなかった方にも参加いただけたら」と話す。
開催は10時~、15時~の2回。定員は各回約50人。参加無料。持ち物は、虫捕り網・虫かご・水筒・帽子・筆記用具(持っている人はデジタルカメラ)。雨天の場合は24日に延期。