渋谷パルコ(渋谷区宇田川町)パート1・6階のギャラリー「パルコ・ファクトリー」(TEL 03-3477-5873)で10月1日、日本上陸50周年を迎えたアメリカ生まれの人気黒猫キャラクター「フィリックス」を紹介する「My First Felix フィリックス★ザ★ラッキー★キャット展」が始まった。
ラテン語で「幸運をもたらす」を意味する「フェリシアス」を由来に命名されたフィリックスは1919年、オットー・メスマーさんが手がけた4分のサイレント映画「フィリックスの恋人」の主人公として劇場初公開。1923年には野球チーム「ニューヨークヤンキース」やリンドバーグの大西洋横断時のマスコットとしても活躍し、瞬く間に国民的人気のキャラクターへと成長していった。
日本では1960(昭和35)年からアニメの放映がスタート。同年に丸川製菓の「フィリックスガム」が発売され、現在まで銀行や旅行代理店、石油会社など多くの企業プロモーションキャラクターとして起用されてきた。
会場では、生誕から90年を迎えたフィリックスの歴史を、作品映像や映画のポスター、写真などを使って紹介。フィリックスをモチーフにした1920年代ごろの布製ドールなどの貴重なグッズから、手芸ユニット「押忍!手芸部」による靴下製のフィリックスまで、年月を経て親しまれる同キャラの幅広い魅力を紹介している。
9月30日には、「フィリックス・ザ・キャット・プロダクションズ」代表のドン・オリオロさんが来場。ドンさんは、メスマーさんに師事し、フィリックスのカラー放映作品などを手がけたジョー・オリオロさんの息子。会場では並んだ3コマ作品などを見ながら「父親が描いていた漫画。今でもすべてに思い入れがある」と振り返った。
カフェ「JOURNAL STANDARD CAFE(ジャーナルスタンダードカフェ)」(神南1)は現在、同展とのコラボ企画として「フィリックスカフェ」を展開。白と黒のチョコレートを使ったフィリックスブラウニー(250円)やバッグ(1,575円~)、マグカップ(980円)などを販売している。11月3日まで。
オリオロさんは「(日本上陸50周年だが)フィリックスは黒と白のグラッフィックによるデザイン性の高さが特徴。ポーズや表情などを時代に少しずつ合わせて、普遍性を獲得していきたい」と話す。
営業時間は10時~21時(最終日は18時まで)。入場料は、一般=400円、学生=300円、小学生以下無料。