道行く人々の個性的な着こなしをとらえたストリートスナップを紹介するファッション誌「STREET(ストリート)」の創刊25周年を記念した写真展「THE STREET 1985-1995」が現在、表参道「GYRE(ジャイル)」(渋谷区神宮前5、TEL 03-3498-6990)で開催されている。
STREETは1985(昭和60)年、ヨーロッパのストリートファッションのあり方に感銘を受けた青木正一さんが、自身の撮影したスナップ写真を掲載するファッション写真誌として発行。ロンドン ・パリ・パリコレ会場周辺に集まる男女のストリートファッションをいち早く紹介し、ファッションスナップの先駆け的存在に。1996年には原宿を拠点にしたファッション写真誌「FRUiTS(フルーツ)」を、2004年には男性のファッションを取り上げる「TUNE(チューン)」をそれぞれ創刊。原宿を中心とする東京のファッションが海外で注目を集めるきっかけとなった。
会場では、青木さんが自ら撮影を手がけたSTREET創刊から10年間のスナップより約150点を紹介。「パンクムーブメントのにおいを残す」(青木さん)ロンドンや、 「コム・デ・ギャルソンとジャンポール・ゴルチエが人気のトップを競っていた」パリコレが、マルタン・マルジェラの登場によって「新たな革命」に突入していく時代の変遷が、ジャーナリストやデザイナーらのストリートファッションを通して紹介されている。
展示開始から1週間。会場は「FRUiTS」や「TUNE」のモデル・読者らでにぎわっているという。青木さんは現在ネットメディアでファッションスナップが盛り上がっていることについて、「今ウェブで展開していることは僕のコンセプトとは違ったものを感じる」と話す。「紙以外のメディアでの展開も考えていかなきゃいけないと思っているが、ビジネスモデルも確立されていないようなので静観中」とも。
営業時間は11時~20時。8月16日は休館。入場無料。同29日まで。