表参道「GYRE(ジャイル)」(渋谷区神宮前5)3階のギャラリー「EYE OF GYRE」(TEL 03-3498-6990)で現在、ポルトガルの現在を多彩な企画で紹介する「ポルトガルのこころ ポエジーとアート」が開催されている。
日葡修好通商条約の樹立から150周年を記念して、ポルトガル大使館文化部が主催。「『鉄砲伝来』『カステラ』など古いイメージの強い」(プロジェクトコーディネーターの本間のり子さん)ポルトガルの現在を、装飾絵タイルや詩など、日常風景に根付いた文化を通して紹介する。
約1カ月にわたる展示期間で、週ごとに展示内容を入れ替える。ポルトガルの伝統絵タイル「アズレージョ」をテーマに、縁のある日本・ポルトガルのアーティスト4人を紹介した第1週では、初日に300人の来場者を記録。ポルトガルで作品制作を行う石井春さんの作品や、白須純さんの青いアズレージョを並べた。
現在は、同国を代表する詩人フェルナンド・ペソーアさんの詩を書で表現した山本郁さんの展覧会と、16世紀の冒険家フェルナン・メンデス・ピントをモチーフにしたダヴィッド・デ・アルメイダさんの現代アート展を併催。「どちらもアズレージョの華やかさから一転して、シックな色調で統一され、感性とイマジネーションを刺激する作品」と本間さん。5月30日まで。
5月31日~6月6日は、日本に点在する同国の作家が手がけたアート作品を一堂に並べる写真展と、京都の町家をモチーフにしたポルトガルの若手アーティストによる作品展を開催。6月7日~13日には同国内外で活躍する気鋭キュレーター、ルイス・ペイショットさんが来日し、現代注目しているというポルトガル美術の一部を紹介する。
本間さんは「スペインまでは行ったことがあるがその先は…とあこがれている方、その先はさわやかで柔らかな風が吹いている。展示は限られているが、西の果てポルトガルへ少しでも興味を持ってもらえれば。音楽・食べ物・アートについて、まずは検索してみてほしい」と話す。
開催時間は11時~20時。入場無料。6月13日まで。