渋谷の雑煮店「雑煮屋鳥居」(渋谷区鶯谷町、TEL 03-3462-5234)が5月1日から、白みそやあんこもちが入った「香川風雑煮」、高野豆腐やズイキなどが入った「宮城風精進雑煮」の提供を始めた。
「もともと雑煮が好きで興味があった」というオーナーの鳥居清人さんが昨年12月にオープンした同店。店舗面積は約11坪で、席数はカウンターをメーンに12席を用意。ファサードはガラス張りで、店内は茶色を基調に「和テイスト」に仕上げた。
月替わりで雑煮を提供している同店。5月は高野豆腐やズイキ、大根、ゴボウ、コンニャク、水菜などが入った「宮城風精進雑煮」と、京都山利の白みそを使い、香川・丸亀「中野餅屋」のあんこもち、里芋、梅麩などが入った「香川風雑煮」を用意。「香川風雑煮」は2月に提供した際、「大好評だった」ため再登場を決めたという。
鳥居さんは「雑煮は正月に食べるイメージの人が多いと思うが、もともとは武士が験担ぎや宴の際に酒のさかなとして食べていた縁起の良いものであり、伝統あるもの。同じ一つの食べ物なのに地域や家庭で味が全く違うところにも面白さを感じた」と話す。
月替わりで提供する雑煮は「東の椀」「西の椀」の2種(各888円)を用意。これまで、白みそを使った「京都風雑煮」、シャケやイクラなどが入った「新潟風雑煮」、生ノリが入った「千葉風雑煮」、カキやブリなどが入った「広島風雑煮」、赤みそを使った「福井風雑煮」などを展開してきた。もちは基本的に、「東の椀」=角もち、「西の椀」=丸もちを使う。
そのほか、「狭山茶梅酒」「富翁はんなり京梅酒」「京の無農薬有機栽培ウーロン茶使用のウーロンハイ」(上記555円)、「とろとろの梅酒 限定品」(777円)などのドリンク類、「鳥居名物 甘辛黒きつねの旨煮」「鳥居自家製 丹波の黒豆」(上記555円)、「鳥居自家製 国産生姜の酢のもの」(333円)などのつまみ類も用意する。料金は「縁起の良い店にしたい」と「七・五・三」と「末広がりの八」でそろえたという。
鳥居さんは「オープン当初は男性のお客さまの方が多かったが今では男女半々くらいで、年齢層は30代前後の方が中心」とし、「当店の雑煮を食べていただいて、その土地ごとの雑煮を知ってもらい、ご自身の土地のことをも思い出してもらえたら」と話す。
営業時間は18時~翌3時(日曜・祝日は24時まで)。