求人サイト「東京仕事百貨」で知られる「シゴトヒト」(港区南青山3)が2月より、就職・転職活動者などを対象に職場訪問の機会を設ける「東京仕事参観」をスタートさせた。
シゴトヒト社長の中村健太さんは、1979(昭和54)年東京生まれ。明治大学建築学科を卒業後、不動産会社に入社して多くのプロジェクトに携わったが、「プロジェクトに一番大切なのは『器』ではなく『人』なんだ」(中村さん)という思いを強めて独立。2008年8月より、「意義ある仕事を意思ある人に届ける」事業として、求人サイト「東京仕事百貨」を立ち上げ、昨年10月に「シゴトヒト」として法人化した。
同サイトは「普通の求人サイトでは扱っていない仕事や、埋もれてしまうけど知ってもらいたい仕事」を、給与・勤務地などの雇用情報に加え、取材写真・文章を使って紹介していく点が特徴。これまで100件以上の求人を扱い、NPO法人「KOMPOSITION(コンポジション)」やシブヤ大学とのコラボ企画なども精力的に展開してきた。
東京仕事参観は「もっとリアルに自分の仕事をしている人の『背中』を感じる場所も必要なのでは」との思いから始動する新プロジェクト。高校生以上の会員を対象に月3回以上の職場訪問日を設けて、働いている人の話を聞く会員制ワークショップを開催する。訪問場所については、これまで中村さんがかかわってきた中で「働く人たちが、胸を張って『自分の仕事をしているんだ』と言えるような工場・オフィス・飲食店などを、業態にかかわらず訪れたい」という。
中村さんは「もっと多くの人が『自分の仕事』を実感できる状況にしていきたい。そのために東京仕事百貨や東京仕事参観をより充実させるとともに、新しい働き方を提案するオフィス空間をつくったり、東京仕事百貨の本も出版したりできれば」と意気込む。
年間会員料は、個人会員=1万6,800円、法人会員=6万3,000円。別途、各参観に参加費が必要。