ペインティングから立体まで幅広いジャンルで精力的に活動する気鋭アーティスト小池一馬さんの新作展「瞬き(またたき)」が現在、「hpgrp Gallery東京」(渋谷区神宮前5、TEL 03-3406-0032)で開催されている。
小池さんは1980(昭和55)年神奈川県茅ヶ崎市生まれ。青少年期をブエノスアイレスやバルセロナで過ごし、2003年に日本大学藝術学部美術学科彫刻コースを卒業。同年からグループ展や個展を精力的に展開し、歴史的イコンや宗教的なモチーフを連想させる立体やペインティングを手掛ける。
これまで、水彩絵具とインクのにじみを使って「紙の向こう側へ浸透する奥行きのあるイメージ」(同ギャラリーディレクター戸塚憲太郎さん)を表現してきた小池さん。近年、水彩絵具とメディウムで作ったペーストを、綿布に「描くというより、チクチクとのせる」手法を使って、「イメージがこちら側へせり出す」ような印象の表現を新たに開始した。
同展は、同手法を用いた新作から、物語の一場面を思わせるペインティング作品4点と、正方形のキャンバスに円形をモチーフにした求心的なイメージを描いたペインティング作品4点をメーンに構成。小池さんの近品について、戸塚さんは「彫刻的とも言える力強さを獲得している」と評価する。
営業時間は11時~20時。月曜定休。2月19日まで。