渋谷C.C.Lemonホールで川村カオリさんお別れ会-3千人が献花

遺影には昨年9月のソロ音楽活動再開のために撮影したアーティスト写真を用いた

遺影には昨年9月のソロ音楽活動再開のために撮影したアーティスト写真を用いた

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 7月28日に亡くなったロック歌手、川村カオリさんのお別れ会「アナスタシア」が9月19日、最後にライブを行った「渋谷C.C.Lemonホール」(渋谷区宇田川町)で営まれ、訪れたファンが献花を行った。

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 当日は祭壇を「ラストステージ」に見立て、ステージ中央には川村さんが着用した衣装のほか、いす、水、酸素マスク、ギターなどを並べて5月5日のワンマンライブの様子を再現。川村さんの歌やメッセージなどのライブ音源が流れる中、会場には皮ジャンやジーンズなどロックスタイルのファンらが次々と足を運び、川村さんの洗礼名で「復活」の意味をもつ花「アナスタシア」を祭壇に手向けて別れを惜しんだ。

 子どもを連れて献花した女性は「別のライブで川村さんを初めて見かけ、デビュー前からファンだった」という。「川村さんとは同い年。自分の考えでどんどん先へ突き進むところが好きだった。高校時代から今まで、後を追いかけながら自分の世界を広げてもらった」と言葉を詰まらせた。

 栃木県から訪れた30代の男性は「5月のライブにも足を運んだが元気がなかった。心配だった」と振り返った。また、神奈川県から来た30代の女性は「心に響く歌詞が好きだった」と話し、川村さんへは「ただただありがとうと言いたい」と感謝の言葉を寄せた。

 受け付けは13時から18時まで行われ、関係者、一般のファンら約3,000人が会場を訪れた。

 川村カオリさんは1971年、日本人の父親とロシア人の母親とのハーフとしてモスクワで生まれた。1988年に「ZOO」で歌手デビューし、「翼をください」などのヒット曲で知られるほか、ラジオ・パーソナリティー、モデル、女優としても幅広く活躍した。2004年、乳がんと診断され左胸を摘出。その後ピンクリボン活動などにも積極的に参加していたが、昨年乳がんが再発。転移を告白しながら音楽活動を続けていた。

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