青山円形劇場(渋谷区神宮前5、TEL 03-3797-5678)を中心とする青山通り一帯で9月18日、世界11カ国から18組の振付家やダンスカンパニーが集う国内最大のダンスの祭典「ダンストリエンナーレ トーキョー 2009」が開幕する。
青山劇場・青山円形劇場をメーン会場に、2002年にビエンナーレとしてスタートした同イベントは、2004年から青山通りに面した文化施設「スパイラル」(港区南青山5、TEL 03-3498-1171)と連携し、2006年にはトリエンナーレに変更。4度目の開催となる今回は、劇場隣の書店「青山ブックセンター本店」(神宮前5、TEL 03-5485-5511)、青山通りそばのミニシアター「シアター・イメージフォーラム」(渋谷2、TEL 03-5766-0114)とも連動し、ダンス公演、トークイベント、フィルム上映などを複合展開する国内最大のダンスイベントへと成長した。
「もともと『青山エリアがダンスでにぎわえば』との思いからスタートした」というチーフプロデューサー小野晋司さんは「今回ようやくその目標が達成できそう」と喜びの表情を見せながら、「青山ブックセンターはアートに関心のある人が集まる場所であり、イメージフォーラムは先鋭的な映画館。コレまでとは違ったジャンルにダンスの魅力をアピールできれば」と意気込む。
エルサレムに生まれ育ち11歳でニューヨークヘ移住、現在世界で注目を集めている振付家の一人ヤスミン・ゴデールさん(青山円形劇場、9月23日18時~、24日19時~)や、フィンランドの若者層にスター的な人気を誇るエーヴァ・ムイルさん(同21日・22日各18時~)など、11カ国から18組の振付家やダンスカンパニーが参加。オランダ、フランス、ドイツなど「ダンスの先進国」から国内外で活躍する実力派を招聘(しょうへい)したほか、「先進国周辺にある国々のダンスも面白い」(小野さん)と、トルコやスイスからも「旬」のダンサーが集まった。
青山円形劇場では今月29日18時~、「今後『新しい星』として多くの注目を集めるだろうという期待を込めて」(小野さん)、イギリスでダンサーとして活躍し、今年から日本での活動を開始した木野彩子さん、これまでの韓国ダンス界のスタイルとは全く異なるオリジナリティーが魅力のキム・ジェドクさんなど、気鋭アーティスト4人を集めた公演「TRIAL×4」も上演する。
シアター・イメージフォーラムでは、1920年代から現在までのダンスの流れを総覧する12プログラムを上映(21時~、10月8日まで)。青山ブックセンター本店ではダンスカンパニー「コンドルズ」とのコラボレーション企画「青春狂時代」(10月4日)をはじめ、振付家の黒田育世さんらが登壇するトークイベントも展開(9月19日・20日、10月3日)するほか、スパイラルでは、スパイラルホールでの本公演とは別に、青山通りに面した1階エントランス横のガラス張りの空間「ショウケース」で、参加アーティストらがダンス・パフォーマンスを披露する(9月19日~26日、10月2日~4日)。小野さんは「ショウケースでのパフォーマンスはダンサー各自が自分で考えたもの。路面からフリーで観賞できるので、ぜひ足を止めて見てもらえれば。そしてもし少しでも興味が沸いたら劇場へも足を運んでもらいたい」と話す。
プログラムなどの詳細はサイトで確認できる。10月8日まで。