南青山で五味彬さん写真展-同じポーズを撮影したヌード作品展示

南青山のギャラリー「ときの忘れもの」で写真家五味彬さんの企画展

南青山のギャラリー「ときの忘れもの」で写真家五味彬さんの企画展

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 ギャラリー「ときの忘れもの」(港区南青山3、TEL 03-3470-2631)では8月4日より、日本人女性の体型を記録した写真家五味彬さんの企画展が始まった。

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 1953(昭和28)年東京生まれの五味さんは、日本大学芸術学部卒業後、ファッション誌「流行通信」「エル・ジャポン」(アシェット婦人画報社)などで活躍。出版業界がヘアヌードの露出規制にあった1989年から1991年にかけて10~20代の日本人女性の体型を、同じポーズ・アングルで標本のように記録したシリーズを制作。1991年には同シリーズを集めた写真集「Yellows」を発刊予定だったが、自主規制により中止に。同年、写真家篠山紀信さんらの活躍により事実上ヘアヌード写真は「解禁」され、1993年には日本初のCD-ROMによる写真集「YELLOWS」を発表した。その後「YELLOWS2.0」「AMERICANS」「YELLOWS3.0」など2000年までに14タイトルを発表している。

 同展は、昨年同ギャラリーで開催した五味さんの個展「Yellows1.0」を引き継ぐもの。五味さんが1989年から1991年にかけて撮影した作品のビンテージプリントを中心に約30点を展示し、「YELLOWS」発表までの道をたどる。

 会場では、1991年「月刊PLAYBOY」に掲載した「修正が施された」カラープリント、仙葉由季さんの写真集「SEnBa」のために撮影したポラロイドなどのビンテージ作品のほか、「BRUTUS」(マガジンハウス)の企画「ジャパニーズ・ビューティ」「nude of J」に掲載した村上麗奈さん、小森愛さんのニュープリント作品などを展示販売。

 前回は「五味先生の目指したことを生かそうと、複数のプリントをまとめて額装し、標本的なものを表現した」という同ギャラリー。スタッフの三浦次郎さんは「特に『PLAYBOY』に掲載された作品は時代の資料的な意味もあって、たいへん貴重なもの」と話し、「同じポーズを撮影したヌード作品を集めることで、実際のプリントから(彼女たちが生きた)時代を感じてもらえれば」と期待を寄せる。

 会場では今月15日、五味さんと東京都写真美術館専門調査員の金子隆一さんをゲストに迎えたギャラリートーク(17時30分~、要予約)を開催する。

 開廊時間は12時~19時。日曜・月曜・祝日は休廊。入場無料。8月22日まで。

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