渋谷の人形博物館で漫画家・丸尾末広さんの企画展-原画など一堂に

丸尾末広さんの原画やアンティーク人形、創作人形、絵画などで埋め尽くされた会場内

丸尾末広さんの原画やアンティーク人形、創作人形、絵画などで埋め尽くされた会場内

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 渋谷・公園通りの人形博物館「マリアの心臓」(渋谷区神南1、TEL 03-3780-9818)で6月20日から、漫画家・丸尾末広さんの「世界観」をテーマにした人形展「丸尾末広と人形」が開催されている。

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 同館は、国内外の人形やアンティークグッズなどを販売する「人形屋佐吉(さきち)」(北海道札幌市)店主で、人形コレクターとして知られる片岡佐吉さんが手掛ける人形博物館。2002年「マリアクローチェ」(台東区元浅草)として開館した後、2004年に神南に移転。企画展などを定期開催しながら、気鋭の人形作家による創作人形から国内外のアンティーク人形まで、多彩な人形を紹介している。

 同展は、丸尾さんが2007年に「月刊コミックビーム」で連載した江戸川乱歩原作の漫画「パノラマ島綺譚」の第13回手塚治虫文化賞「新生賞」受賞記念企画。同館ではこれまでも、片岡さんが「かわいくて力強い」と評する、奇怪で幻想的な丸尾漫画特有の世界観を原画などで紹介してきた。

 「人形界から祝福を込めて」(片岡さん)という意味も込め、丸尾さんの映画や演劇のポスターなど17点の原画とともに、創作人形やフランス、イタリアのアンティーク人形、絵画など120点以上を一堂に展示。棚の上など「注意して見ないとわからない所」にも招き猫や福助などを並べ、会場全体を「丸尾漫画の世界」さながらにコラージュしたという。

 会場には、球体関節人形に嘆美な表現を取り込み高く評価されながら、1990年に若くして事故で亡くなった天野可淡(かたん)さんの貴重な作品や、せい惨で可憐な人形で知られる三浦悦子さんの作品も展示する。

 営業時間は13時~19時。火曜休館。入場料は一般1,000円。7月20日まで。

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