故・忌野清志郎さんの「作家」としての一面を、貴重な油彩やスケッチ作品などで振り返る企画展「個展 忌野清志郎の世界」が8月、ラフォーレミュージアム原宿(渋谷区神宮前1、ラフォーレ原宿6階)で開催されることが明らかになった。
1970年「RCサクセション」を率いてデビュー以来、日本のロックシーンをけん引してきた忌野さんの「軌跡」を、学生時代の絵画作品や音楽活動の傍ら描きためてきた油絵などの貴重な作品で振り返る企画。生前、個展の開催を強く希望していたという忌野さん自身の意向を受け、関係者らの協力を得て大規模な企画展が実現する。
デビュー前、一時は美術の道を志したこともある忌野さん。1972年に発売した「ぼくの好きな先生」のモデルとなった恩師が美術教師だったことはファンの間では有名なエピソード。個展は今年8月の開催に向け、実際に水面下で企画が進行していたという。
展覧会タイトル「個展 忌野清志郎の世界」は本人が考案したもの。小学5年生の時に描いた静物画をはじめ、娘の肖像画や忌野さん本人の自画像、今年に入って描いた作品など、「画家」としての側面を振り返る本格的な絵画作品を公開する。作品はほかに、絵本原画や忌野さんデザインの「一旗ウサギ」を描いたデビュー39周年のイラスト、未公開スケッチなど。
会場では、著名写真家が撮影した忌野さんのポートレートや、愛用の自転車、ヘルメットなどの私物に加え、LPジャケットやステージ衣装なども展示。同展限定の「希少性の高い秘蔵映像」(同館)の上映も予定している。
ポスター、フライヤーなどのデザインは本人が「一緒に仕事をしたい」をオファーしていた美術家・グラフィックデザイナーの横尾忠則さんが担当。個展開催に伴い、展示作品などを紹介する作品集も刊行予定。
開催期間は8月22日~9月13日。開場時間は11時~20時。入場料は、一般=700円、学生=500円(「忌野清志郎ふぁんくらぶっ」会員は100円割引)。