渋谷区は、表参道や恵比寿など区内14カ所で募集していた命名権(ネーミングライツ)の第1号として渋谷・神南の「渋谷区役所前公衆便所」(渋谷区神南1)の名称が「区役所前 トイレ診断士の厠堂(かわやどう)」に決まったと発表した。
命名権を取得したのは、トイレの総合メンテナンスなどを手掛けるアメニティ(横浜市)で、同トイレに応募のあった4社の中から区が選定した。契約は3年間で、取得金額は年間10万円。連休明けにもトイレ入り口などに看板を掲出し、通常の清掃に加え今後トイレ内の点検、維持なども定期的に行う。
看板掲出のほか、エントランスには同社が1997年から導入している「トイレ診断士」について図式で紹介するポスターを掲出。排水や臭気濃度チェック、汚れの予防法や維持管理の提案などトイレに関する業務経験1年以上のスタッフが学科、実技試験で取得する独自のシステムをアピールすることで同社サービスの認知拡大につなげる。このほか、トイレ内には便座の除菌設備なども導入。
渋谷区によると、命名権を募集した全14カ所で応募があったのは、同トイレを含む計25社。表参道ヒルズ並びや恵比寿駅前など人通りも多く広告効果の高い公衆トイレを含む残る13カ所については、「契約署名段階の企業が数社ある」(同区公園課)という。