米大統領選挙中、「小浜（オバマ）」の名称で話題を集めた福井県小浜市の盛り上がりぶりを、カナダ出身のフォトグラファーがとらえた写真集「FOR OBAMA　小浜方面」が渋谷・神山町の書店「SHIBUYA PUBLISHING ＆ BOOKSELLERS（シブヤパブリッシング＆ブックセラーズ＝SPBS）」（渋谷区神山町）などで限定販売されている。

　小浜市の「便乗」キャンペーンの盛り上がりぶりを知り、現地を訪れたのは香港生まれ、カナダ出身のフォトグラファー、Keith Ng（キース・イング）さん。イングさんはニューヨークで活動後、2007年から東京に拠点を移し、雑誌、広告などを中心に活躍。昭和以降、欧米文化の影響を受けながら独自の文化を生み出してきた日本カルチャーの構造に迫る作品を撮り続ける中、「熱心な応援キャンペーンをニュースで知り、興味を持った」（イングさん）という。

　記録撮影のため訪れた現地では、地方の街で突然起きた熱狂ぶりや小さな街特有の文化を外国人カメラマン独自の視点でとらえた。米国各地で巻き起こった「オバマ旋風」同様、米大統領選が日本のコミュニティーに与えた「夢と希望」を、斬新な構図やユーモアのある視点で写し出し、タイトルはJR小浜線・敦賀駅の標識から引用。小浜市への「賛辞」の意味も込めたという。

　自主制作した写真集は200冊限定で、全48ページ。サイン・ナンバリング付きで価格は2,940円。同店のほか、青山ブックセンター本店（神宮前5）などでも販売。