アパレル大手フランドル(港区南青山4)の親会社、イネドビジネスファッションプランニング(渋谷区千駄ヶ谷3、以下IBF)は、帝人グループや香港アパレルメーカーなどとの共同出資でSPA(製造小売業)の新会社「I.T.’S.インターナショナル」を設立、2010年をめどに原宿に1号店を開くことを明らかにした。
「上質」「値ごろ感」「安心感」などをキーワードに、「丁寧さ」「まじめさ」など日本独特の文化を商品に反映、海外の大手ブランドに対抗するSPAチェーンの確立を目指す。
共同出資するのは、出資比率66%のIBFに加え、帝人グループの帝人ファイバーとNI帝人商事(共に大阪市)、住金物産(大阪市)、香港のニット製造業フェニックス・ホンコン(香港)の4社。素材から開発、製造、卸までを一貫して展開する協力体制を整え、2014年までに大型店を含む130店舗の出店を計画する。
初年度に出店予定の大型5店舗のうち、先陣を切るのが、米SPA大手「GAP」やスペイン発「ZARA」、昨年上陸し一大旋風を巻き起こした「H&M」など海外の競合がひしめく原宿に出店予定の1号店。原宿では2007年Tシャツ専門店「UT(ユーティー)」に業態転換したユニクロのほか、国内ブランドでは目立った動きがなく、今春には米人気チェーン「FOREVER(フォーエバー)21」の上陸も控えるなど、大型店の出店に注目が集まる。
ブランド名称や出店地の詳細などについては未定。2010年度に15億円、2014年度には200億円の売り上げを目指す。