ロシア製コンパクトカメラ「ロモ」の国内販売を手掛けるロモグラフィー・ジャパン(港区南青山2)は7月11日、南青山に日本初の旗艦店「Lomography Gallery Shop Tokyo(ロモグラフィー・ギャラリーショップ・トーキョー)」(同、TEL 03-6418-7894)をオープンした。
簡素な作りで気軽に楽しめることから「トイカメラ」とも呼ばれる同機の「原型」は、1980年代「誰でもどこでも毎日使えるカメラ」をモットーにロシアで開発された市民向けカメラ。1991年、当時ウィーンの学生だった現代表のマティアスさんが友人と出かけたプラハで偶然見つけたカメラ「Lomo LC-A」に目を付け、世界に広めた。カメラ本体の素朴なデザインや「偶然性」から生まれる鮮明で力強い写真が日本でも支持を集める「ロモ」初の旗艦店が日本上陸から10年、青山・根津美術館近くの路面に出現した。
全面ガラス張りのファサードにはフラッシュの絵がカラフルに点滅するネオン管のカメラ。店内に入ると、ロモで写した作品が無数に連なる「ロモウオール」が目を引くギャラリー空間と、木箱の上に商品が並ぶショップスペースの2空間が広がる。店舗面積は約34平方メートル。同じビルの3階にはロモグラフィー・ジャパンが本社を移転した。
ショップでは現行の全モデルを販売。初代モデルのデザインやレンズを継承した定番の「Lomo LC-A+」(31,500円)をはじめ、1960年代香港で生産されていた120ミリカメラの復刻モデル「Diana(ダイアナ)+」(4,830円)、「目玉型」ファインダーが特徴の魚眼レンズカメラ(35ミリフィルム)「Fisheye(フィッシュアイ) No.2」(7,980円)など同社が扱うロモ以外の商品もフルライン展開する。
ロモと並ぶ人気の中国製カメラ「Holga(ホルガ)」シリーズ(3,675円~)や、高価なものでは、スイングレンズを搭載したフルパノラマカメラ「Horizon Perfekt(ホライゾンパーフェクト)」(56,700円)なども。関連商品では、ホイールを回しフィルターの色を変えることで全12色のフラッシュが楽しめるロモ向けフラッシュ「Color Splash Flash」(5,460円)やカメラがぴったりと収まるフィッシュアイ用水中ケース「Fisheye Submarine」(7,560円)、複数のカメラを持ち運べる専用バッグなど遊び心あるアイテムがそろった。
これらの商品の魅力を伝えるのが、アンティークソファの置かれたギャラリースペース。写真集を見ながら各カメラの「写り」をチェックしたり、「ロモグラフィー」と呼ばれるロモで撮られた作品をゆっくりと鑑賞したりできる、ロモ愛好家たちの「基地」となっている。たくさんの写真が壁一面に並ぶ「ロモウオール」には、事前に募った日本人愛好家たちによる作品も。今後はこの空間を利用し、カメラの使い方を指南するワークショップや写真展、ロモグラファー同士の交流イベントなどを開催していく予定。
ショップでは写真の現像サービス「Lomography Lab」も登場。ポジフィルムを特殊な手法で現像することでコントラストの強い作品に仕上がる「クロスプロセス現像」(35ミリ、120ミリフィルム)を中心に、フルパノラマカメラ「Horizon」の現像などを受け付ける。
営業時間は12時~20時。
ネオン管のカメラがポップな店舗外観(関連画像)店内にはソファの置かれたギャラリー空間も(関連画像)無数の写真が並ぶ店内の「ロモウオール」(関連画像)トイカメラ「HOLGA」から新パッケージ-色彩ポップに3種類(シブヤ経済新聞)ロモグラフィー・ジャパン